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ナイショ話 7
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「……キヨ、猇‼︎」
波留が真尋の涙に慌てていると、部屋の入り口から清と猇が入ってきた
「っ‼︎お前ら…」
「そろそろ入っても大丈夫かな?って思ってね。…そしたらちょうど波留が光樹の事を聞いてたからさ」
「聞き耳立てちゃった」と楽しそうに付け足す清を猇の長い足が蹴る
「……ったく、任せるんじゃなかったのかよ。」
「いってぇ〜…でも、波留だけじゃ困るかもしれないじゃん」
(…今既に困ってました)
2人は大股で距離を縮めベッドに腰掛ける真尋の前に座り込むと、口を開く
「ありだと思うよ。真尋と光樹」
「…うるせぇよ、…それに俺があいつに返事を返して別の関係になったらお前らみたく上手くいくわけがない。」
すると、2人は大声で笑いだした
「真尋がそんな心配をするとはねっ‼︎」
「意外っちゃ意外だな。…ククッ」
笑う2人に真尋が拳を握り締める
「真面目に答えてやればこれだもんな。」
「ふ、2人ともっ‼︎」
波留が2人を落ち着けると、清が涙を拭きながら違うと手を左右に仰いだ
「違う違う、俺らが上手くいってるのはきっと俺と猇が波留を好きだからだよ。…それに、ケンカだってたまにするし、…ね?波留」
改めて好きだと言われ、こっちの顔も赤くなる
「ぇ⁉︎ あ、うん。するね‼︎…ケンカ。くい違いとか勘違いが殆どだけど」
「なに、赤くなってんだよ。俺は光樹に伝えるべきだと思うぞ?真尋の気持ち。…別に今まで通りでいいんだよ関係なんてのは」
真尋は2人からアドバイスを受けると、考え込むような仕草を見せた
「……組長と部下ってのがなくなっちまうんだぞ?」
「なくならないでしょ、組長と部下兼恋人になる。俺らだってそうだし」
波留と2人の場合、総長と部下兼恋人
「真尋の事、光樹は本気だと思うよ。…好きな相手を目の前にそんな事が出来るのって結構勇気がいる事だからね。」
柊に襲われそうになった時に言ってた言葉だ
「…光樹に言ってやれ。あいつ、今にも死にそうな顔してたからよ。」
猇にも背中を押され、真尋は小さく頷いた
「まさかお前らに慰められるとは思ってもなかったな。…光樹にはきちんと言う事にする。」
「何年一緒にいると思ってるのさ」
清がけらりと笑うと、真尋もつられて笑いだす
「……んじゃ、まずはそのしけた面をなんとかしねぇとな。」
猇が立ち上がって真尋に言うと、清が彼の腕を軽く引いた
「風呂入って、しけた面直したらアジトに行くよ。」
「相変わらずの無茶振りだな。」
「異論が?」
得意げな顔を清は見せると、真尋は楽しそうに答える
「一個もないよ。総長さん方」
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