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会合 5<清、猇視点>
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「和嶋が契約を切った原因は去年の騒動です。…それと、ある一人の少年がこの羽柴にいると知ったから。」
"ある一人の少年"
(…波留の事なんだろうな)
俺は猇と顔を合わせながら意思の疎通を図った
「その少年が目的でもあるから、この羽柴と契約が弊害となってしまう。…だから、和嶋は契約を切りもう一度羽柴との全面戦争を望んでいます。」
「…事は穏便に済ませて欲しいんですけど。」
紫乃の説明が終わると同時に何処かの組の幹部が嫌味のように言う
「俺もできればそうしたい。…だが、和嶋はそれを望んではいないらしい」
親父も前かがみになりながら自分の意志を皆に伝える
「…総長さん方はどうなんです?今回の事について」
ついに話を振られてしまった
俺はうんざりしながら立ち上がり、髪を若干かき上げながらゆっくりと口を開く
「解らないならもう一度教えるだけだ。…それに、狙ってる少年ってのも俺達の大事な家族だから。…変な事考えんじゃねぇぞ。会長、先導は俺達がとる。任せてくれませんか?」
波留を和嶋に受け渡して事を済ませればいいと思っている幹部連中を睨みつけ教え込む
(考えてる事がバレバレだっての…)
「……あぁ、かまわないぞ。」
俺の考えてる事が伝わったからか、親父も些か機嫌が良く、此方に笑顔を向けてくれた
「この事はまたおいおい説明を伝達する。…出来る限り協力を頼むぞ。」
そして、会合は着々と進み、今後の方針が決まる
「…和嶋の注意と警察への協力を十分に視野に入れておいてくれ。…話は以上だ。」
2、3時間にも及ぶ長い会合が親父によって片付かれ、礼と共に終了した
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