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最悪の事態 3
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「……。」
紫乃の後ろに大柄の男が立っており、その手にはギラついたナイフが握られていた
「……っ‼︎」
気づくと波留の手をがっしりと掴む男、櫻庭組の人達を取り囲むようにしているガラの悪いまるでヤクザのような集団
まるでではない…これはヤクザの集団だ
「携帯はしまってもろか。…櫻庭はん」
ナイフを首元でチラつかせ、紫乃に携帯をしまうよう脅す
「……わ、解ったわ。」
嫌な汗が波留の背筋を伝う
紫乃は携帯を持っていた鞄の中へとしまい、後ろの男に目的を聞く
「……和嶋ね。 目的はなに」
「目的はあんたも解ってるんやろ。…そこにいるちっこいのに用があるんよ」
波留は本能で察した
(……迎えに来たんだ。)
「お生憎様、あの子をさらってうちの総長が黙ってると思ってるのかしら」
「そら勿論、…まぁ、そないな事が出来たらの話やけどな」
紫乃の警告も無視し波留を渡すよう急かす和嶋の連中
「……キヨ達に何したの」
キッと後ろの男を睨みつけ、清達に何があったのかを聞こうとする
「…そないな事知りまへんわ。まぁ、手段は選ぶなってのがうちの会長からの命令やからなー…今頃のたれ死んでるんとちゃいますか?」
物騒な言葉を紫乃の顔色が変わった
「っ‼︎ そんな訳ないでしょ‼︎ 冗談はっ」
「…ええから、はようあの子をうちに渡してくれまへんか。うちも我慢が聞く方じゃないさかい」
「……ダメよ、波留くんは渡さないわ」
紫乃は、波留を見ると大丈夫だからと口を動かした
「そないな意地悪せんと、それとも喉元かっ切りましょか?」
和嶋の男が紫乃の首元にナイフを強く押し当てた
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