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最悪の事態 5<清視点>
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(…まずいな。紫乃だけじゃ心配だ)
その場にいる全員がそう考えていた
「早く戻らないと…」
いつの間にかはぐれてしまった波留達を探しながら、人通りの少なくなった街中を歩く
先程、奇妙な視線を光樹や猇、真尋が感じ取っていた
(波留が心配だ…)
「……和嶋か」
急に目の前を歩いていた猇が立ち止まり、ある単語を呟く
猇の後ろから覗き込むように前を見ると武器を持った何人もの集団が俺達を囲んでいた
「…兄貴に足止めを頼まれたので、俺達の相手してもらいますからね」
物騒な武器を幾つも持ったその集団はケラケラと楽しそうに笑いながら俺達を見ている
「……急いでる時に」
真尋が苦い顔をし頭を抱えると猇や光樹が拳を鳴らす
「とっとと終わらせて波留と紫乃の所に戻らねぇとな。」
にたりと笑い鋭い眼光で睨み付けると、集団の前線に立っていた奴らが揃いも揃って拳や武器を振り上げて向かってきた
「…あんまり派手に起こすなよ」
「了解…」
俺は向かってくる集団を掻い潜り、武器を払いながら和嶋の連中を何人も気絶させる
「…ったく、何人いるんだよ‼︎」
しぶとい相手に苦戦し、舌打ちを打つと前から3人が一斉に俺の方へと向かってきた
(っあー、もう‼︎ 邪魔なんだよ‼︎)
先に来た2人の相手をし、なんとか払い退けると3人目との距離がやけに近くに感じた
「っ‼︎ しまった‼︎」
そう思った時にはもう遅かった
「ッッ⁉︎」
--グサリッ--
脇腹辺りのつん裂くような酷い痛み…
男の嘲笑…
痛みで息がうまく吸えない…
(…なにが…、起こって…)
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