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鼻と口を急いで手で覆った。
けど、机の上にあった粉がふわっと舞った。
くすりだ。
くすりを少し吸ってしまった。
耐えないと。神谷にふさわしいような人になるんだから。
こんな汚れた僕でも好きになってくれた人のために。
ガチャ
玄関の扉が開いた。
もしかして、神谷・・・?
「おーい、輝ー?」
この声。
「あ・・・にき」
「輝!?」
リビングに入ってきた兄貴は、驚くものの窓を開けて、僕を風上へ座らせてくれた。
「大丈夫か?」
だんだんと治まってきた。
「兄貴、なんで?」
「学校から連絡があった。全部聞いたよ」
社会人で、元々営業の才能があってか、20歳にして大企業のとあるチームの主任。
見た目は僕より大人びて男らしい、これが僕の兄貴。
神威 爽(かむい そう)
忙しいのに、しかも平日にきてくれて。
「ごめんなさい」
「なんで?謝ることじゃないだろ。さ、片付けよう」
兄貴は絶対にゴミだと思われるものをゴミ袋へ詰めていく。
そして、ふと手を止めた。
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