アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
村上 夏希*
-
今年も、この季節がやってくる。
「夏希(ナツキ)。ちょっとおつかいに行ってきてくれない?」
俺が扇風機の前でゴロゴロしていると、母さんが台所から顔をだした。
「無理。俺今ちょー忙しいの。」
「ゴロゴロしながら何言ってんのよ。はやく行きなさい!」
母さんが俺の背中を力強く蹴る。
「いって!………分かった。行けばいいんだろ?まったく、蹴るんじゃねーよ。麗しの俺の身体に傷がついたらどーしてくれんだ。」
俺はしょうがなく身体を起こした。
俺は村上 夏希(ムラカミ ナツキ)
高校2年生の16歳。
夏生まれだからと付けられた名前は女みたいであんまり好きじゃない。
容姿は、自分で言うのもなんだけど恵まれてると思う。
色素の薄い髪に二重でパッチリとした瞳。
身体は少し細めではあるが、程々に筋肉がついていて身長だって平均よりちょい上くらい。
俺に汚点があるとすれば、1つだけ。
「………なんでこんなド田舎に産まれてきてしまったんだ俺。」
俺はポツリと呟いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 33