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決心と手紙*
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俺はグッと腕で涙を拭うと、母さんの方へ顔をあげた。
「……母さん。俺、空港行ってくる。」
今の時間からではバスじゃ間に合わないだろう。
タクシーを拾うしかないな。
そんなことを考えてながら準備をしていると、母さんがポンッと俺の肩に手を置いた。
「送っていくわよ。むしろ、最初からそのつもりだったし。」
その手には車の鍵が握られている。
「母さん……!ありがとう……!!」
俺が素直にお礼を言うと、母さんが照れ隠しなのか俺の脚をガンと蹴った。
俺がひねくれてるのは母さんのせいなのかもしれない。
ジンジンとする脚をおさえつつ、俺と母さんは車に乗り込み空港へ向かった。
「……母さん。間に合いそう?」
「大丈夫、きっと14時前には着くわ。安心しなさい。」
母さんの言葉にホッとする。
俺の手にはいまだに航太からの手紙が握られていた。
(こんな手紙残しやがって………。)
俺はもう一度手紙を開き、読み返す。
手紙には航太からの思いが綴られていた。
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