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決心と手紙*
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『夏希へ
東京へ行くこと、黙っていてごめん。
本当はこの前言おうと思ってたんだ。
でも、言ったらお前泣きそうだなって思ってさ。
お前に泣かれたら俺の決心が鈍りそうで、怖くて言えなかった。
この前は変なことしてごめんな。
夏希に会うのがこれで最後なのかと思うと、抑えがきかなかった。
俺、自分では結構我慢強いほうだと思ってたんだけどな。
俺はこの何年間もお前のことを想って生きてきた。
恋愛感情としてな。
俺以上にお前のことを分かってる奴なんてきっといないんじゃねーの?ってくらいに俺はお前のことを分かっているつもり。
まあ、そうでなくても夏希は分かりやすいけどな。
俺はもうお前の傍にはいてあげられないけど、辛いことがあったら俺に言え。
話だけなら聞いてやれるから。
今もこれからも、お前の一番の理解者は俺だ。
それだけは譲ってやらない。
だから、幸せになれよ。
約束だ。
山崎 航太 』
本当に、お前は俺のことをよく分かっているよ。
お前の東京行きを聞いたとき、めちゃくちゃ泣いたもん。
今だって、泣いてるし。
俺はギュッと目を瞑る。
この手紙を読んだとき、俺は思った。
航太に俺の気持ちを伝えなきゃって。
そうじゃないと、俺は一生後悔する。
このまま何も話さず離ればなれになるなんてありえない。
何より、もう一度大好きな航太の姿が見たいから。
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