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お前以上に好きな奴なんてできない*
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「………夏希?」
航太は突然抱き付いた俺に戸惑い反射的に身体を引こうとしたが、俺はそれでも抱き締めるのをやめない。
結婚?小さい頃から決まってた?
そんなの知るか。
俺がお前のことを好きだという気持ちは変わらない。
俺はそう思い、口を開いた。
「………俺はっ!それでも航太が好きだ!!航太がその人のことを好きになって結婚して……俺のことを忘れてしまっても俺はずっとお前のことが好きだから!」
「………っ!」
俺がそう言った瞬間、航太の息が詰まった。
さすがにバカな俺でも『だから行くな。』なんてことは言えない。
無責任で自分勝手な言葉だから。
でも、お前のことを思い続けることは自由だろう?
それくらいはさせてくれ。
俺はお前以上に好きな奴なんて、できる気がしないから。
「………………んなの、俺だって……」
航太がポツリと呟いた。
その言葉がなんだか震えていた気がして、俺は顔を上げようとしたのだが
「んぐっ?!」
上げようとした頭は航太の手で抑えられ再び航太の胸に顔を埋める。
そのまま航太の腕が俺の背中に回り、今度は俺が抱き締められる形になった。
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