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引っ越し
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何もない部屋の真ん中に段ボールだけが積み重なって置いてある。
その前に仁王立ちする青年が1人。
少し前までまで引っ越し業者がドタバタ作業をしていたがいなくなると急に静かだ。
この段ボール箱を開けるのにカッターがない。どこかの箱にあるのかもしれないが、それがどの箱なのか検討がつかない。
面倒なので目の前のコンビニで買うか。
ついでに、昼ごはんと飲物も買おう。
父親の急な転勤によって、今日から一人暮らしを始めることになった。
創立記念日で学校が休みなのを利用して、平日の金曜日に引越しができたのは幸運だったと思う。
携帯と財布はポケットに突っ込んであるので、そのままコンビニへと向かう。
荷物の整理・日用品の買い出しと、引越しの挨拶はしたほうがいいのだろうか?
今日はやらなきゃいけないことが多い。
玄関まで行くと怒鳴り声が聞こえてきた。
誰かが喧嘩している?
この辺はあまり治安が良くない。
コンビニで買うお弁当を考えながら、ドアを開けた。
「何が別れるだよ。はは。縛られても、玩具突っ込まれて放置されても喜んでたくせによ。
俺以外にお前みたいな変態相手してくれるやついんのかよ? 」
どうやら、隣の部屋の人が痴話喧嘩中らしい。
早口でまくし立てる悪意のある声を聞きながら、部屋の鍵を閉めた。
「だ、だから、声がでけーよ。
それに何度止めろって言ってもいろいろやめなかったのはテメーだろ」
一人はドアに隠れて見えないが、女性には思えない低い声から男同士のようだ。
「喜んでたじゃねーか、ケツに突っ込まれて、噛み付かれてあんあん可愛く鳴いてよ」
でかい声で騒ぐ男の足が上がったと思うと重たい音がした。
あの速さでどこかしらに膝蹴りをくらえばかなり痛いだろう。
「ぐっ・・・」
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