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正直、その圧迫感に驚愕した。痛みも勿論あったけど、恭司の愛撫の賜物なのか、あの傘でこの程度の痛みかと構えたほどのものではなかった。もしかすると、そのどちらもを凌駕する嬉嬉が勝って痛みを鈍くしているのかも知れない。
「...今、どれくらい入ってますか?」
「括れまでは入ったよ。後は気持ち良くなるだけ。少し動いて平気かい?」
その問いにコクコク頷いて返す凪を見て、恭司は緩く腰を動かし始めた。
後孔の入口で一番太い所が抜けない様、慎重に出し入れする。そうする度に、入口がローションで泡立ちニチャニチャと音が鳴る。凪がハッと息を吐き出すと自然と中が蠕動し、快感を拾い始めたのが分かった。
「.....ぁ、ぁ、ぁ、ハァッ、」
凪の腰が小さく揺れ出したのを見て、恭司は中に挿れた性器を少しずつ奥へ押し進める。
「 ...ぁ、っんあ、── ああっ! 」
途中、恭司のものが前立腺を押し潰す様に掠め、凪が弓なりに背を反らせる。その腰を一度抱え直し、ゆっくり最奥を目指す。
「......あっあっあっ!」
凪の晒された喉仏にむしゃぶり付く様に、舐め上げそのまま顎のラインを辿り抱きしめ耳元で囁く。
「凪っ、......分かるかい、」
「...ああ、...ぁ、あ.....っん、..わ...かる、は...ってる ....あ、う...れし..」
快感に溺れながら一生懸命答えるのを聞き、愛しさが一層募る。
「......凪、 愛してる、」
「 ── !? あああ、...あ、んっ、...きょ、じ...さ...ッ、」
中が勝手に蠢き性器を締め付ける。縋る様に宙を彷徨う凪の手を取りしっかりと繋ぐと、一層中が蠕動しだし、持って行かれそうになるそれに恭司は歯を喰い縛って堪える。
「 ── ああああ...ッ、ぁぁ、ハァァ、...んっ」
まるで達したかの様な長く続く快感に姿態をピクピク跳ねさせ、肩で息をする凪の頬にキスを落とす。落ち着くまで動かず待ってやり、頃合いを見て腰を動かした。
ストロークを大きくすると、引くときに傘が前立腺に引っ掛かかるのか、その刺激に凪の喘ぎが一層甘くなる。
「....あっあっあっ、やぁ、...ダメッ...あ ...恭司さん、...あっ ─あぁ!ど、..しよ、....ダメッ、」
その言葉を受け、凪の鈴口を見るとその小さな穴からクプクプと蜜が流れている。そろそろ凪はもう限界だろうと思った。
「....いいよ。一緒にいこう凪、」
このまま続けていれば中でもいけそうだが、負担が大きいだろうと陰茎に手を掛け、後孔の中を引っ掻くように抉る。
「 ── ああ、イク、イクッ!やっ ...キス..したい!...ああ ...ッ」
凪の可愛いお願いに望み通り奪うようなキスでその悲鳴にも似た嬌声を飲み込む。
「....あっあっ、...んんんんんっ...ん、っ、」
「 .....っ、」
凪が達する際の強く蠕動する締め付けで恭司は中に爆ぜ、最奥に送り込む様に、二、三度中を穿つ。
お互いに肩で息をしている。恭司に愛してると言われた時、恭司が自分の中で達した時、快感が一層増した。身体だけじゃなく心が満たされて、気が付いた。
ああ、そうか、一人でイッた時の物足りなさは、身体じゃなくて心だったんだ。すごく満ち足りた気持ち。恭司さんに伝えたい。
「......はぁ、はぁ、...恭司さん、俺も、愛してます、さっき、言えなかったから、」
「 ── !? ...凄く、嬉しいよ。身体を繋げた事よりもっと。ふふ、お預けを喰らった甲斐があった。辛くないかな?」
「...ん、平気。でも瞼、重い。少し、...寝ても、い?...あと、...もっかい、......キスしたい」
恭司に聞きながらも凪の瞼は降りていく。セックス特有の疲労感に抗えそうもない。
「良いよ、おやすみ凪。無理をさせてすまない。」
完全に瞼を閉じて眠りに落ちた凪に、恭司はキスをした。
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