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流れていく
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目が覚めると、まだ後孔にアキラを受け入れたままだった。
時間を見れば、行為が終わってからそんなに時間は経っていない。
少し気を失っていたようなものだったのか、眠気はなく、疲れてはいたがなんとか動けそうだった。
アキラを起こさないよう、ゆっくりと体を動かす。
「・・・んアッ」
栓が抜けたように、ローション混じりの精液がこぼれ出す感覚に思わず、声が飛び出た。
なんとか、それ以上はこぼれ出ないように、力を入れ押さえながら、風呂場へと移動した。
初めての経験で、どう処理したらいいものか、思案しながらも、とりあえず流せるだけ流しておくことにした。
シャワーの湯に混じって、白いものが流れていくのを眺めながら、とうとう終わってしまったなと泣きそうになった。
ずっとアキラの精液を中にいれたまま生きていきたい。
そしたら、アキラのいない寂しさも我慢できる気がする。
そんな心とは裏腹に、重力に従った液体は、下へ下へと流れていく。
「女に生まれてればよかったのかな」
今まで思ったこともない独り言が、つい口から出てしまう。
たら、れば、を考えればきりがなくなるとわかっていながら、自分が女だったら、とアキラとの幸せに満ちた生活を夢想してしまう。
自然とあふれる涙も、シャワーの湯に紛れて流れていく。
もう、泣かない。
あとは、さよならを言うだけだ。
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