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舐め合い
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先生とのこの行為は、何度繰り返したことだろう。数えることすらやめてしまった。
きっかけなど覚えてもいない。
ただ、アキラを失って苦しみから逃れられない俺と、恋人との別れにいまだに囚われている先生との利害が一致した結果だと思う。
ただ、先生は、必ず俺にどうしたいかを尋ねてくる。嫌なら逃げられるようにとの優しさと、自分からは求めない大人のズルさだと思う。
それでも、先生の体温を求める俺を追い詰めない先生は、やはり優しいのだろう。
これは、愛情でも、欲情でもない。
ただの、傷の舐め合いだ。
「あっ、あっ、ん、ああっ、あぁん」
遊び慣れている先生の手や口は、すぐに俺の快感を限界まで押し上げる。
それに反して俺は、アキラ以外の人間の体に触れることにいまだに抵抗があるのか、何度肌を重ねても、その違和感は拭いようがなく、手技は全くと言っていいほど上達しなかった。口技に至っては、口に含もうとしただけで、吐き気で震える始末だ。
それでも、先生は何も言わず、俺と自分の快感を高めることに、集中してくれている。
俺は自分からは触れることが出来ないくせに、他人の指にどんどん興奮していて、いつも先生にイかされることを浅ましくねだってしまう。
今日も先生は、俺を一度イかせたあと、そのまま自分のモノと俺のモノを扱き合わせながら、その器用な手で二つを刺激していた。
「ひあっ、あっ、あっ、あ、あっ、
も、だめぇっ、イっちゃうッ」
「ん、リョウ君、一緒にイこうね」
俺は翻弄されていて息も絶え絶えだが、先生は、軽く息が乱れている程度で。
この関係は、先生にとってなにかメリットがあるのだろうか。そう思う。
「はあっ、あんっ、イくぅっ」
「いいよ、イこッ」
どんなに疑問を感じていても、与えられる快楽に変わりはなく、どんどん俺を高みへと運んでいく。
二人ほぼ同時に、互いの腹に白く濁った欲望を吐き出していた。
俺と先生は、一度も最後までしたことは、ない。
それは、先生がずっと俺と同じく、抱かれる側の人間だからで、それがあったから、俺は先生との行為を続けられるのかもしれない。
浮気はできない
心に決めた人がいる限り
たとえその人が自分のものでなかったとしても
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