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「ねーぇ? ちょっとは答えようって気ないの?」
「……………」
「ねぇったらねぇ〜!
きみが"噂の"菅野クンでしょ、そうなんでしょ〜!ねぇぇぇ」
「いい加減にしろよ、飯食ってんだ食わせろよ!」
ダンッ!!と強めに机を叩く。
そろそろ箸を折ってしまいそうだ。
教室だし、クラスメイトに好かれていないこともあってなるべく穏便に目立たないように早く事を済ませたかったのに、なんなんだこいつは!
俺の渾身の威嚇にも動じることなく、むしろなかったことのように瀬良はへらりと笑って見せる。
事の始まりは数十分前。
いつものように俺は自分の席で弁当を食べていた。
静かで、なんとなく気まずい雰囲気の中もそもそと口を動かしていると、突然、なんの前触れもなく教室のドアが開いた。
「あーっ、やっぱりいた!昨日汐音にこてんぱんに言われてた菅野クン!」
途端に教室中がザワザワと騒ぎ出す。
自分には関係ないだろうと気にもしていなかったのに、そいつの言葉に口の中に含んでいた米がすべて吹き飛んだ。
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