アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
◇
うわわわ!
どうしよう、ら、ラブホテルなんて。
初めて入った。
今まで付き合ってた子とも行ったことなかったから、すごくドキドキしている。
想像してたよりなんか、いろいろとすごい。
ていうか、男2人でも普通に入れるもんなんだな。
忘れたくて勢いで俺から誘ったんだけど、本当に大丈夫なんだろうか、最後まで耐えられるだろうか。
この人も、男に、俺なんかに最後までできるんだろうか。
どうしたらいいのか分からなくてドアの前に立ちつくしていると、その人はスーツの上着を脱いで、ハンガーにかけながらこちらを見ずに「大丈夫?」と聞いてきた。
「え、あ、初めて入ったんでちょっと緊張して…」
それを聞いたその人は驚いた様子で振り向いた。
視線がバチっと合う。
なんだろう。
その人は何かを言いたそうに口を開いて、そしてグッと飲み込んで、一瞬の間の後諦めたかのように俺に問いかけた。
「…じゃあとりあえず、シャワーでも浴びる?」
「は、はい」
シャワー。
なんだか本当に、ああ、もうなんかどうしていいのかわからない。
「ほらほら、はやく」
背中を押されて、急かされて、バスルームに押し込まれる。
「出た時には、分かっているね?」
ドアが後ろでパタンと閉まる。
1人で残されたバスルーム。
最後に囁かれた言葉がぐるぐる頭を巡る。
もう、逃げられない。
もともと逃げるつもりもない。
変わるんだ。前に、進むんだ。
その方法が間違っていたとしても。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 128