アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺だけの楽しみ 〜天野 圭side〜
-
しばらくして、生徒会室に生徒会長である王寺 皇と、1年の小山 梓が入ってきた。
「や、やぁ!遅くなってすすすすすまないなぁ!!」
王寺がいつものうざったい感じではなく、なぜかよそよそしく挨拶をした。
目もキョロキョロしている。
王寺の後ろにいる梓はなぜか顔が真っ赤だ。心無しかすこしすねているようにも見えた。
(なんかあったのか?)
「おお!裕平じゃないかぁ!ひひひひさしプリじゃないか!」
(いや言えてねぇし。)
「せ、先輩!早く会議始めますよ!」
後ろから梓が大きな声で叫んだ。
「ぉおおぉぉ、お!そうどな!」
より一層慌てた様子の王寺。
(いやだから言えてないって。)
全員が席に着くと、王寺が口を開いた。
「じゃあ会議を始めよう!ん?潤平はなんでいないのだ?」
王寺が裕平に問うと、裕平はまた目に涙を浮かべ始めた。
「…ぅ…」
(あーあ。こりゃまた泣き出すぞ…)
そう思っていると、裕平がジッと俺の方を見つめてきた。
そして唇をぐっと噛み締めてから俺に口パクでこう言った。
も・う・な・か・な・い
「…。」
しばしの沈黙。
「まぁ良い、潤平には後できつく叱っておくか!よし、はじめるぞ!ん?天野、どうかしたのか、顔なんか伏せて。」
「いや、…なんでもない…続けてくれ。」
「わかった!」
(…いちいち行動がツボなんだよ…っ…くそ。)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
85 / 568