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俺だけの楽しみ 〜天野 圭side〜
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「裕平?」
「…ハァ…ハァ…ハァ…」
裕平の目から涙が流れ出している。
ズズズと鼻水をすすりながら俺をみている。
「な、…なんで、こんな…ゥゥ」
涙をこらえながら俺に訴えてくる。
「…わからない…」
「はぁ!?…」
「でも、ずっとお前をこうしたいと思ってた。ずっと見てたし、ずっと考えてた。」
「なに…言って…っ」
俺が裕平に腕を回すとビクりと驚いたがそれからは大人しく俺の腕の中におさまった。
「…。」
「…。」
裕平は今どんなことを思ってるんだろう。
いつもは他人の気持ちなんてどうでも良かったが、裕平の考えてることは、知りたい。
だが、裕平は何も言わずに黙っている。
「…裕平。なんで前いた彼女と別れたんだ?どっちから告白したの?しなかったのはなんで?…っん、」
裕平が急に俺の口を手で止めた。
「ん…なんだよ。」
「天野…なんでそんなこと聞くんだよ。それに、質問…多すぎ…」
相変わらず裕平の涙は止まっていない。
裕平に手を伸ばし、涙を拭う。
「…いいよ、拭わなくて…。…えっと…、彼女の方から告白してきて。なんとなく付き合う事になったけど…俺が潤のこと好き過ぎてキモいって言われて…別れた…。」
裕平はショボンと顔を俯けてふてぶてしい口調で教えてくれた。
「フフ…面白いなお前w」
「う…うるせぇ!」
今度は顔を真っ赤にしてまた俺をポコポコと殴った。
(こいつ…ほんとに可愛いな…。)
この時の俺はまだ、
俺が裕平に恋をしていることに、気づいていない…。
《To be continue…》
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