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確認と自覚
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「あぁっ、待って……ふっ……ん……いやっ……」
周さんが僕を弄るのをやめてくれない。もう僕は腰のあたりがムズムズぞわぞわして、なんとも言えない変な気分になってしまった。段々と周さんの息が荒くなり、僕のシャツのボタンに手がかかる。ネクタイに指をかけ、それを緩めながらひとつひとつ周さんがボタンを外していった。そしてシャツを捲り上げ、露わになった僕の肌に直接唇を落とす。
あぁ……この感じ。
なんでこんなにも嬉しいんだろう。あの時とはまるで違う。ドキドキと心臓が飛び出しそうで、とても恥ずかしいのに、凄く嬉しい。
でも、ふと頭の片隅にあった疑問が湧き上がる。
「あ、周さん?」
僕は周さんの手をとり、行為を遮った。
「……なんだよまた。嫌なのか?」
「嫌じゃないです。嬉しいんだけど……でも、わからないことがあるんです」
僕を見る周さんはちょっと不満そう。
「僕を襲った奴が、付き合ってるやつはいないんだろ?って聞いてきたんです。僕は周さんとまだ付き合ってないし……でも、キ…キスとかしちゃってるし、僕は周さんの事が好きだし……だからよくわからないんです!僕はなんなんですか?」
「………… 」
周さんはキョトンとして固まってしまった。
「今更かよ! 竜太? お前、俺のものになれって言ったろ? その時点で俺はお前と付き合ってるつもりでいたんだが……違うのか?」
「だって男同士だよ。おかしいね、僕たち」
周さんは僕と付き合ってると思ってくれてた!嬉しくて思わず笑ってしまう。
そうか……
僕たちちゃんと付き合っていたんだ……
恋人同士。
僕がくすくす笑っていると、呆れたような顔をして周さんは抱きしめてくれた。
男同士だけど……ちゃんと付き合ってる。恋人同士。
僕は周さんが好きだから。
生まれて初めての気持ちなんだ。
はっきりと自覚ができた僕は幸せだった。
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