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そもそもの原因は…②
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そう、これは一週間くらい前の話──
「俺さ、バイト増やして忙しくなるから竜太の事はお前に任せた!」
周の突然の宣言。竜太君の事は任せた! って全く意味がわかんねえ。
「なに? 任せたって。どうしたの? 理由言え、わけわかんねえよ」
俺が竜太君を任される意味がわからない。子どもじゃねえんだから……
「いやさ、もうじき竜太の誕生日なんだよ。誕生日は竜太が行きたい所に連れてってやって、行きたいって言ってたレストランで二人で飯食うの! 欲しい物も買ってやりたいし……だから任せた!」
だから……
「だから! それでなんで俺が竜太君を任されるんだよ! 意味わかんね。いつも通りじゃだめなの?」
ほんと全くもって意味がわからない。
「もー、わかんねえの? 俺はサプライズで竜太を驚かせたいの! 竜太と一緒にいたら俺、サプライズのこと喋りたくなっちゃうじゃん? でも喋っちゃったらサプライズにらならねぇじゃん! だからね、誕生日まで俺、竜太から離れるから。それと禁欲! だから竜太のこと頼んだぞ!」
「………… 」
「聞いてる? だからさ、竜太が俺の事を気にしないようにお前が構ってやってよ」
恐ろしく自己中だなおい! サプライズしてえんなら喋るの我慢しろよ! そんなの当たり前だろうが、バカか?
「そんな事して竜太君と揉めても俺は知らねえよ? それって誕生日まで竜太君の事ほっとくってことだろ?」
俺が構ってやったところで周が竜太君のことを放っておくんなら、絶対そのうち不安になるだろうが。不信感持たれたもいいのかよ……
面倒事はゴメンだ。
でもこいつはこうと決めたら譲らないのも知っている。俺がいくら言ったところでこの計画を変える気なんてさらさらないんだろうよ……
「ん? そんなの大丈夫だろ? よろしくな 」
……お前が大丈夫かよ。
あまり気が乗らなかったけど、一度言い出したら聞かない周に何を言ってもしょうがないから、俺は諦めて引き受けることにした。
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