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また明日ね
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「康介お前人が良すぎるよ。アホじゃね? 小峰とデートって……バカだなぁ、何やってんだよ」
「わかってんよ! 周さんうるさいな! 俺が馬鹿なの知ってます!……ほっといてよ!もう俺、修斗さんに軽蔑されるんだ……嫌われたんだ」
周さんがズケズケと嫌味を言ってるうちになんとなく康介の元気が戻って来たようにも見えた。元気とは言っても、ちょっと違う意味で……いつもの周さんと康介の口喧嘩。
でも修斗さんに嫌われたと言って落ち込んでいるのは変わらない。
「康介? 大丈夫だよ、修斗さん軽蔑なんてしないよ。あんなに心配してたんだから……明日ちゃんと話をしなよ?」
僕が康介の隣に座って寄り添いながら慰めてると、周さんが僕らの間に割って入り怒り出した。
「もーー! 康介ウジウジうるせえ! 修斗はお前が好きなんだから、とりあえず明日修斗に謝れ! お前に拒否られたってあいつ、凄え落ち込んでんだよ! だからお前絶対修斗に会って謝れよ!」
周さんは康介に向かってそう怒鳴ると、もう帰れと康介を押し出した。康介は「修斗さんが俺なんか好きなわけない」と言って赤い顔して怒ってるし。
……まったくもう。
「大丈夫だよ、康介。ね? また明日学校で」
僕がそう言って宥めると、康介は怒ったままぷりぷりと自分の家に帰っていった。
「康介って馬鹿なの? あんだけ修斗が好きだってアピールしてんのに……あれ本気で言ってんのかな? 鈍感にもほどがあるだろ」
周さんが呆れて僕の顔を見る。
……僕もそう思う。
康介ってすごくポジティブなはずなのに、自分の事となると酷くネガティヴ……超鈍感。
あんなにわかりやすい修斗さんなのに、なんでわからないんだろう。
「康介ね、修斗さんから誕生日プレゼントでお揃いのピアスもらってるんですよ。そんな事までしてもらってるのに、自信がなさすぎ……」
周さんは僕の隣にぴったりと座り、僕の頭を抱き寄せてくれた。
「あんなんじゃ修斗だって可哀想だよな」
そう言いながら僕にキスをする。
……なんで今キス??
「……周さん? 」
周さんの顔を見ると、少しムッとした顔をしていた。
「竜太、康介の心配ばっか……」
頬を膨らませた周さんはそう言って拗ねたような顔をした。お返しに僕からも周さんに軽くキスをする。
周さんってば子どもみたいだ。
この日は帰るのが面倒だと言って周さんは僕の家に泊まっていった。
軽く夕飯を食べたあと、母さんが客用の布団を出すと言ってるのに、周さんは僕のベッドで大丈夫なんて言うから恥ずかしかった。
「仲がいいのねぇ」
母さんにちょっとからかわれてしまった。別に深い意味はないんだろうけど、やっぱりちょっといたたまれないや。
「今日はエッチは無しですからね」
僕はそう念を押し、康介が無事だった安堵感と周さんと一緒に寝られる幸せを感じて眠りについた。
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