アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
周の思いつき
-
一大イベントと言ってもいいクリスマスが終わった。
恋人と一緒のクリスマス。こんなに特別なことはない。
竜太が行きたがっていたイルミネーションにも連れて行くことができたし、可愛いサンタの衣装も着てもらえて俺は大満足だった。
一時はフられるんじゃないかって死ぬ思いだったけど、竜太の様子がおかしかった理由もちゃんとわかり、気分も晴れやかで調子に乗って少し飲み過ぎてしまった。二人っきりで過ごした初めてのクリスマス。俺は幸せ者だ。
学校で今日も竜太に一緒に帰ろうと誘ったけど、部活があるからと言って断られてしまった。 一応美術部の部室を外から覗いてみるも、思った通り竜太の姿はなかった。
そうだよな…… 俺に内緒で今日もバイトか。
修斗から竜太のアルバイト先の場所も聞いていた。学校の近くの喫茶店だ。はっきり言って鈍臭い竜太が喫茶店でウェイターなんて大丈夫なのか少し心配だった。
今日は俺はバイトもないし暇なんだよな。修斗は康介とデートだから邪魔すんな、なんて言ってやがったし…… つまんねえな。
あ!そうだ!
俺はいいことを思いつき、急いで一旦家に帰り身支度を整えた。
周side終わり
************************
陽介side
竜太君はまだバイトを始めて一ヶ月も経っていないけど、大分慣れてきたみたいで安心している。
昔ほど人見知りもないし、普通に接客も出来ている。何も問題はない。あまり高坂を持ち上げたくないけど、これもしょっ中店に来てるあいつが竜太君をリラックスさせてくれてる影響もあると思った。
今日も暇な店内、須藤と二人でのんびりと仕事をする。俺がカウンターに入り、須藤がホールを見る。今日もいつもと変わらず、のんびりと仕事をこなしていくはずだった。
しばらくすると須藤が客と何かやり合って騒ぎ始めた。
普段静かな店内だから、ちょっと大きな声だと余計に煩く感じる。騒がしい方を見てみると、須藤がガラの悪そうな客から何やらイチャモンをつけられていた。
まだ他に客がいなくてよかった。てか、なんだ? あのガラの悪いの………
って!おい!?
「おい! 周! お前こんなところで何やってんだよ!」
須藤に突っかかってた客は周だった。目深に帽子をかぶってサングラスまでしている。
「なぁ…… まさかとは思うけど、お前それ、変装してるつもりか?」
周は俺の言葉なんて聞いちゃいなかった。めちゃくちゃ慌てた様子で俺の口を押さえにくる。
「ちょっ? 陽介さんっ! ……. 声! 竜太にバレるじゃん!」
「………… 」
おいおいおい……
バレるもクソもないわな、どっからどう見ても周じゃんか。
「お前、馬鹿じゃねえの? 今日は竜太君休みでよかったよ。いたら間違いなくバレてたな…… それで変装してるつもりなら、ちょっと考え直した方がいいぞ」
俺が周にそう言ったら、肩を落としてシュンとしてしまった。
なんでお前がここ来ちゃうんだよ。 一生懸命竜太君はお前に内緒にしてんのに……
あと、こいつはなんで須藤に突っかかってたんだ?
陽介side終わり
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
324 / 473