アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
53
-
あとは黙ってたたずむ庭師の気配に、なぜだか落ち着かない気持ちになった。
どうしてだろう。胸がヒリヒリする。
鼓動が早まった。
喉が焼け付く気がして、唇を少し舐めた。なぜ。これはなに?
・・・・なつかしい。
ああ。そう、泣きたいくらい なつかしい気配。
灯真は思い切って庭師に声をかけてみた。
「庭を・・少し歩きたいんだけど。」
庭師は少しとまどったような様子で、だがしばらくして言った。
「かしこまりました。足元が危ないですので、お手を。」
庭仕事でかさかさに荒れた冷たい手が、灯真の手をとった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
53 / 60