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球技大会 おわり
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球技大会が終わり、俺と西園寺は他のクラスメイト達と教室で喋っていた。
すると西園寺のスマートフォンが鳴る。
画面を覗いて、「あーそうそう!」と言うと、「じゃーん!」とこちらに見せてきた。
「結城〜みろよ!渡辺くんの連絡先教えて貰っちゃった!」
「はあ?なんでだよ…」
「いや、普通に仲良くなりたいなって思って。」
本当にすごいなコイツ…
ていうかあんな無愛想な奴となんで友達になりたいと思ったんだか。
「結城は良かったの?」
「いや、俺はいいよ。…大体、アイツ俺の事睨んできたし。」
さっそく嫌われてんじゃね〜とクラスメイトのヤツらと笑ってくる。
いやほんと、全然思い当たる節が無いんだが…
暫くして西園寺は立ち上がってこう言った。
「そいじゃ、パーッと打ち上げ行こうぜ。」
「いいね〜!って…ちょっと高平は!?」
みんなもつられて立ち上がると、会長が教室にいないことに気がつく。
「そういえばいないな…帰ったんじゃないのか?」
「いや、まだ鞄あるけど。」
「じゃあまだ居るんだろ…」
俺が溜息をを吐き、廊下を歩く西園寺を追うように教室を出ようとすると、クラスメイトの1人がシャツを引っ張った。
「ちょい待ち!高平のおかげで決勝まで行けたんだから、高平呼ばなきゃダメだよ!!
結城!連絡して。」
「はあ〜?…って俺今日スマホ部屋に忘れたんだ。」
俺はポケットに手を突っ込んでそう言う。
「んだよー!じゃあ罰として探して連れてこい!俺たち先に行ってるから!」
そう言って西園寺率いるクラスメイト達は、走っていってしまった。
「はあ!?」
ポツンと取り残される俺。
「駅前のファミレスな〜!」
と遠くから声が聞こえてきた。
なんで俺が…
俺は渋々廊下に出ると、会長が行きそうな所を回ることにした。
「お前いい加減にしろよ!」
「貴様こそっ!調子乗りやがって!!!」
人気のない階段の下から、言い合う声が聞こえる。
け、喧嘩か!?
俺は会長が巻き込まれていないかと心配し、バッと覗いた。
だがそこに居たのは、
「図体のデカイバカと赤髪のバカだった…」
『聞こえてんだよ結城!!』
シンクロ…
2人のバカはこちらを一斉に睨んだ。
相変わらず仲が悪いな…
俺は呆れて思わず溜息を漏らした。
まあいい。
こんなバカに付き合っている暇はないのだ。
俺はバカどもに背を向け、階段を上がった。
「…なんだ結城のクセに…ムカつく態度取りやがって」
「……そこは俺も同感だ。」
「な。」
「…つうかヒヨコ、試合中俺に負けろとか言ってたよな?」
「……聞こえてたのかよ…」
「お前声デカかったからなー。
…つーわけでおしおき。」
「なっ!?……っちょっ離せゴリラ!!!」
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