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胃薬たずねて三千里
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「一緒に寝てる......だとぅ!?」
そこに立っていたのは、会計の2年・松崎だった。
親衛隊よりも厄介な奴に聞かれてしまった。
そう、コイツは......
自称、高平薫教の信者
座右の銘は「高平薫会長の言うことは絶対」
メールアドレスはkaoru_hshs4everlove
、、、な薫LOVE野郎だ。
「結城ィ!貴様ァァッ!!!」
凄い勢いで俺の胸ぐらを掴む。
殴られるかな...
と思ったらガクガクと揺すられる。
「枕の高さは!?シーツの匂いは!?パジャマの色は!?ハッ!......もしや貴様、寝込みを襲ったりしてないだろうなぁぁぁ!?」
「そんなことするかボケ!!」
俺は松崎をはたく。
松崎は叩かれた頭をさすりながら、
今度は「部屋を変わってくれ...」と俺にすがってくる。
「松崎くん、僕は宗吉から襲われたりしてないよ。」
会長が松崎をなだめようと笑いかける。
「いつも僕から襲うんだ。」
「結城ィィィッ!!」
おいいいいいい!!!!
なに言ってんだよおおお!!!!!
藤森も「さっすが会長ダイタンっすねー」と口笛を鳴らす。
どいつもこいつもクソばっかか!
胃が、キリキリと痛んだ。
「みんな今日もご苦労様。これで終わりにしよう。」
会長がそう言うと、役員はみな片付け始める。
俺も書類をファイルに入れ、鞄に詰める。
「会長っ!私めと寮に戻りませぬかっ?」
松崎が素早く片して会長の横に並ぶ。
松崎は運動音痴のクセして、そういう時ばかり早い。
「もちろんいいよ。......でも、宗吉も藤森くんも一緒にいいかい?」
「仰せのままにィッ!!」
松崎はビシッと敬礼する。
そして俺を睨みながら「チッ......なんで結城なんかと」と言ってくる。
こいつバカなのか。
みんな寮なんだから帰る方向一緒に決まってるだろ。
「邪魔すんじゃねーぞ?あん?」
「するわけないだろ。」
俺はそんな松崎を軽く流すと、藤森と並んで歩く。
「結城先輩も大変っすね」
「......わかってんならお前も止めろよ。」
「面白いんでそのままにしときます。」
「......」
遠く離れたお母様、胃が痛いです。
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