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アピール
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「あー部活動ってこんな面倒なんすね」
「ふふふ。そんな事を言ってはいけないよ、藤森くん。」
「そうだぞ藤森!!もし!薫会長が同じ部活にいれば、きっとそこは世界一、いや宇宙一、いや銀河一素晴らしい楽園となる!」
......と言っているこの3人は、部活動に入ってはいない。
それに松崎、お前は運動できないだろ。
「今日も生徒会があって、会長に会えて、俺は嬉しゅうございます!!
......なのに、何で結城が部活やってるところなんか見なくちゃなんねーの!?」
「五月蝿いな!じゃあ出てけよ!!」
俺の怒鳴り声が弓道場に響いた。
俺の胃の痛みの原因・生徒会の3人は、部活動費の話をしに、各部をまわっている。
そこで、俺の所属する弓道部へも来たのだが、会長が「宗吉が射ってるところみたいな」なんて言い出したものだから、部長が座布団を敷き、お茶と菓子まで付けてもてなしているのだ。
ちなみに他でも同じような待遇を受けたらしい。
「はーずーせっ!はーずーせっ!」
「だあーっ!集中できねーだろうが!」
松崎の外せコールに、また怒鳴る。
本当に静かにしてくれ。
俺は絶対に外せないんだ。
今だけは。
......なんでかっていうと。
「宗吉くん頑張ってー!」
そう言ってにこにこと応援してくれている男子。
さーて!
みなさん紹介しましょう!
彼が俺の恋人、菅谷理久(スガヤリク)です!!
ふわふわとウェーブした髪が、風に吹かれて揺れている。
......ありゃ絶対いい匂いだわ。間違いない。
菅谷は久しぶりに生徒会に来たようで、会長達とまわっていたようだ。
だからこうして、俺の弓を引くのを一緒に座ってみている。
......見ててくれ、菅谷。
俺があの的を...いや、お前のハートを撃ち抜いてみせる!!
タンッ
矢は見事、的の中央に当たった。
「うわあ!宗吉くんすごいね!!」
菅谷が目を輝かせて歓声を上げた。
菅谷よ、お前への愛をもってすればこんなの朝飯前だぜ。
ふはは...いつも椅子に座ってるだけの生徒会長、会計、書記どもめ。
俺がこんなにすごいことが出来ちゃうなんて知らなかっただろう。
松崎の奴なんか、開いた口が塞がらないって感じだ。
くあーーーーーーーーっ!!
ヤバイ!超スカッとするんですけど!!!
そうやって俺が悦に入っている時。
「部長さん、僕もやってみていいですか?」
会長がにっこりと笑ってそう言った。
会長は部長から弓と矢を受けとると、構えた。
初心者なのに、なんとなく形になっている。
会長は的をまっすぐ見つめ、弓を引いた。
その横顔を見ていた何人かは倒れた。
松崎も倒れた。
そして___
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