アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
デート?何それ美味しいの?
-
生徒会が終わると、松崎が会長のもとに走っていく。
「会長!今日も私めと一緒に帰って下さいませ!!」
......ほらきた。
会長はすまなそうに笑う。
「ごめんよ。今日は宗吉と二人で帰りたいんだ。いいかい?」
松崎が俺を睨みながら「結城と二人、ですかぁ~??」と言う。
「襲われないように注意してください。コイツはケダモノです!!」
松崎は俺を指差しながら大声で叫ぶ。
おい。人聞きの悪いことを言うな。
殴られたいのか。
それを見ていた藤森は、「もしかしてー」と言うと、俺達の間に割って入ってきた。
「会長と結城先輩、デートっすか?」
......は?
「うん。」
会長がさわやかに答える。
.........は?
イヤイヤ、デートってなんだよ。
つか"うん。"っておかしいだろ。
何いってんだよ。
松崎が泡を吹いて倒れた。
もうコイツはこの際どうでもいい。
藤森はニヤニヤ笑うと、
「なるほどー...了解っす!
松崎先輩は俺が部屋まで送るんで、楽しんで来てください。」
と言って俺らを生徒会室から追い出した。
くそ...勘違いされた。
言いふらされたら一貫の終わりだ。
火炙りか、串刺しか......
俺がこれから親衛隊から受けるであろう処罰を考えて暗くなっていると、会長の手が俺の手に絡んでくる。
「わっ!?ちょっ、やめて下さいって!」
手を離そうとするが、ガッチリ繋がれてしまっている。
無駄に握力強いなオイ。
会長はにこりと笑うと、
「デートだから、手を繋ぐんだろう?
大丈夫、みんなには見られないよ。」
と言った。
イヤイヤ、デートじゃないし。
俺は一人で心のなかでつっこむ。
俺は、誰かに見られませんように、とただただ祈るのみだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
38 / 168