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文化祭day1:一日目終了
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西園寺と2日目の準備をした後、寮に戻って西園寺の部屋で話し込んだ。
夕飯の時間になったので、西園寺と西園寺のルールメイトと食堂へ行き、バイキング形式の夕飯をよそって見回すと、会長と松崎が座っていた。
会長は俺に気がつくと、微笑んで手招きしている。
仕方がない…
「悪い。俺、会長と食べるな。じゃ、また明日」
「ああ、うん。じゃーな!」
そう言って西園寺は笑顔で手を振った。
会長と松崎の元へ行くなり、松崎がこちらをいつも以上に強い眼力で睨んできた。
げ…まだ引きずってるよ。
俺は会長の隣に座ると、サラダのレタスを口に詰め込んだ。
「部屋に帰ったら宗吉が居なくて、暇だったよ。」
「ああ…会長遅いと思ったんで…西園寺の部屋に居ました。」
「…みたいだね。」
そう言うと、会長はスープを啜った。
「そういえば、藤森は?」
松崎が居れば、来そうなものなのに。
会長は不思議そうに
「ああ…なんか、今日は頭が整理できてないから遠慮するとか、なんとか…?」
と答える。
いや、何があったんだよ…藤森。
俺も首を傾げた。
その後メイド喫茶の話をしようとする度に、松崎があーとかわーとか言って邪魔をしたので、特に赤髪のメイドのことは言及しなかった。
部屋に戻り、一人ずつ風呂に入る。
俺が出てくると、会長は髪を乾かし終えて、ベッドに寝そべっていた。
それ…俺のベッドだぞ。
という言葉は飲み込んで、タオルで髪を拭きながら、俺もベッドに腰掛けた。
会長は起き上がると、横から抱きついてきた。
「…あーハイハイ。充電ね。」
従順なテディベア宗吉は、じっとしててやった。
「今日は楽しかったね…」
「まあな。…てか、薫はずっと休みなかっただろ。」
「うん。でも、たくさんの生徒と写真が撮れて嬉しいよ。」
「あぁ、そう。」
「…ふふ、僕と写真撮れなくて、残念だったりする?」
「別に。」
俺は素っ気なく答える。
会長は「ひどいなぁ…」と言って笑っている。
「だって薫と写真なんていつでも撮れるだろ?幼稚園のときからそうだったんだから。」
俺がそう答えると、会長は「そっか…」と呟いて手を放した。
そしてまた寝転んだ。
「西園寺くんと回って、楽しかったかい?」
うっ…西園寺……
俺は少し気分が下がったが、答えた。
「ああ、楽しかった。結構回れたしな。」
会長は微笑みながら「良かったね」とだけ言った。
…なんだよ。
西園寺のこと気にしすぎだっつの。
少しだけムカついた俺は、会長の頬を引っ張った。
「へ?なんらい?」
会長は驚いている。
学園のアイドルが…気ぃ抜きすぎだっての。
「もう俺寝たいから自分のベッド戻れって。薫も疲れただろ。もう寝ろ。」
「わかったよー…もう…宗吉はいつからそんな乱暴な子になってしまったんだい?」
「ハイハイ、おやすみ」
渋々自分のベッドに入った会長を確認すると、俺は電気を消した。
会長が西園寺の話をしてにやけると…なんか腹立つんだよな…
よくわからないけれど、疲れてるんだな、ゾンビ宗吉は。
明日は菅谷と回れるんだ。
1年前から楽しみにしてたんだから、会長とか西園寺のことなんて気にするな。
俺は菅谷の浴衣姿を思い出しながら眠りについた。
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