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電車のゆりかご感。
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電車に揺られる。
幸い、この時間帯は空いていて、座ることができた。
二人で隣に座るが、特に話すことはない。
ガタンゴトンという音が静かな車内に響く。
その音と、窓から入る日光が心地よくて、自然と瞼が重くなってくる。
...少し寝ようかな。
そう思っていると、会長が口を開く。
「前、進路のこと言っただろう?」
「...うん」
俺はうとうとしながら会長の言葉に相槌を打つ。
「僕、検事になりたいと思っているんだ。だから、法学部に進みたい。」
「検事...か。」
すごいな。
ちゃんと考えてたんだ。
会長は続ける。
「それで、実家に帰ったら父さんにもちゃんとその事を話そうと思うんだ。」
あー...会長の家は跡継ぎ問題とかあるのか。
俺の家もあるけど、妹がたぶん継ぐだろうから安心だ。
「宗吉は経済学部だって聞いたんだけど、本当かい?」
「ああ...そうだよ」
誰が教えたのか知らないが、頷く。
眠くて頭が朦朧としてきた。
やばい、寝る。
「そう...あのね、もし同じ大学じゃなくても...その」
「......ん」
「僕と暮らして欲しいんだ。」
.........
.........
.........
「...って宗吉起きていないじゃないか。」
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