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第十四話 探偵は大忙し!? side森田 希
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バスケの試合、聡太は当然のように活躍していた。
あんなに普段ぼ~~~っと廊下を歩いている人と同一人物とは思えない・・・。
絶妙に主役にならず、アシストに徹する姿はなんとも聡太らしい。
それでもカッコいいのは誰の目から見ても明らかで、ちらほらと聡太の話しをする声も聞こえてきていた。
さて、朝比奈君と僕はというと・・・
もっと色々話しを聞きたかったのに、僕達が手と手を取り合って??いるところを見ていた女子達に乱入されて、それどころじゃなくなっていた。
やってきたのは、女子の中でも目立つグループの3人。
豊田 紗由(とよた さゆ)さんと、三好 実湖(みよし みこ)さん、それから三浦 佳織(みうら かおり)さんだ。
「朝比奈君、森田君何してるの~私も~!なんちゃって~」
「私もっていうのは、僕と握りたいってことかな~?ふふふ」
「え~!でも、森田君可愛いから握りたいかも!」
「朝比奈君、上手だったね~!バスケもしてたの?」
「してないしてない~、全然だよ、俺はずっとサッカー一筋!それに、試合は負けちゃったしね。」
「いやいや、すごくカッコ良かったよ!さゆ好きになっちゃいそう~!」
「え~!豊田さん、言いすぎだって~!でも、ありがとうね!俺なんか全然、吉本君の方がよっぽど上手いよ!ね、吉本君!」
爽やかな笑顔で、さりげない告白を綺麗にかわす朝比奈君。
話題のかわし方上手いな・・さすがだてにモテてないね。
でも、そ~いうのは、分かるんだな・・・。
「え??お、俺???ま、まあな・・・・時期部長と呼ばれる男だからな!!!」
うちのクラスの木下と吉本はバスケ部コンビで仲が良くって、大声でよく騒いでいる。
木下は身長170㎝位で黒髪の短髪。きりっとした一重に高い鼻で女子からそれなりに人気がある。
吉本は165㎝の僕と同じ位で、癖のある髪をこれまた短く揃えている。
顔は、小さめの二重にちょっと上向きの鼻、僕は愛嬌があって可愛いと思うけど、女子からはうるさい子ザルって言われている。
朝比奈君のチームに勝った吉本は、ものすごいドヤ顔してたからな~ふふふ。
そして、急に話を振られた吉本は、女子達がいる事で分かりやすく嬉しそうな顔をしてる。
そして・・・そんな吉本を見て、女子達はウザそうな顔・・・
皆でぎゃーぎゃーと盛り上がっていると、試合を終えた聡太がじっとこっちを見ていた。
たぶん、寄ってきたいけど、賑やかすぎて近付けない感じだね・・・・。
大きい体で、マテをされている犬みたいに微動だにせず遠くからこっちを見る姿はなんだか可愛い。
よし、さっそく一肌脱ぐぞっ!
「朝比奈君!! ほら、聡太試合終わった!行こ~!」
朝比奈君の手を引いて、輪を抜け出して聡太の元に走る。
「あっ!」
豊田さんの声が聞こえたけど、聞こえないふり。
後はまかせたぞ吉本!
「聡太!また勝ったね!お疲れ~~!」
どしんと聡太にタックルする。
よろける事なく受け止めてくれる聡太。
まるでタックルされるのが分かっていたみたいで、ちょっと悔しい。
「聡太、お疲れ!」
聡太に向かって手をかざす朝比奈君、二人はパシンッとハイタッチした。
「まあ、点は他のヤツが入れてくれたから・・・」
聡太らしい言葉だな~
「あ、希と悠宇、今日放課後って予定ある?」
「俺は予定無いよ!」
パッと表情が明るくなる朝比奈君。
にしても・・・・!珍しい、聡太からお誘い!!
僕が無理やり連れまわすことは多々あったけど・・・
はい、ここは空気読みます!
「ごめん、僕は兄ちゃんの店の手伝いがあるから!
二人で遊んできてね~~~」
僕は二人兄弟で、兄ちゃんは美容師なんだ。
兄ちゃんは基本一人でやってるけど、予約が多い日なんかは電話対応や雑用をこっそり手伝ってる。
今日はそんな予定は無いけれど・・・
二人のデート、こっそり、尾行しちゃいます☆
☆
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