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第二十五話 感情のコントロール。
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悠宇と駅前で別れた後、俺は地元のスウィーツ特集の情報誌を買いに行った。
思い立ったら即行動が俺のモットーだ。そしてこういう事は形から入る派。
家に帰って、俺のお勧めの店や、ネットの情報と照らし合わせてウマそうな店にポストイットを貼る。
前に悠宇と行った店には、食べた物とその感想を書き込んだ。
悠宇が美味しそうにケーキを食べる姿が頭に浮かぶ。
また、あんな幸せそうな顔が見たい。そう思って一生懸命調べた。
悠宇に指摘された通り、俺は自分でもマメな方だと思う。
なんせ彼女との神社デートを夢見て進学校に入学する位勉強しちゃう男だからな。
何か、自分で言ってて恥ずかしくなってきた・・・
そういえば、彼女とのデートプランも色々考えたっけ・・・・
あの時は、がっかりされたくないって気持ちが大きくて、喜んで欲しいって素直に思ってなかったかもしれねー。
悠宇とのはデートじゃないけれど、こうして準備するのはあの時よりずっと楽しく感じた。
翌日、リュックに雑誌を突っ込んで登校する。
こういうマメなトコ、ちょっと男らしくないと思うけど悠宇ならきっと喜んでくれるハズだ。
どんな顔するかな・・・
朝、教室に入ると悠宇と木下、サッカー部の高梨が教室の真ん中で騒いでいた。
あれ?悠宇今日は早いな・・・
「今日の朝練きつかった~!朝比奈、見学どうだった?入る気になった?」
「やっぱ朝比奈はサッカーか・・・!バスケもいいと思うぞ!今度見学来いよ~」
「う~ん、やりたいとは思うんだけど、朝相当きつかった!!早く起きすぎて、もう眠たいんだけど!あはは!」
「あ~朝比奈、家遠いんだっけ?もったいね~な~!」
そう言うと、高梨は悠宇の背後に回って悠宇をはがいじめにした。
「わ!なんだよ!苦し~~~!」
「行け木下!!!」
「体は正直だろ~?ほれほれ、部活、入っちゃえよ!入るって言うまでやめねーぞー!」
「ぎゃ~~!くすぐったい!!ヤメテ!あは、ほんと、俺ワキバラ無理!!!!っあはは」
目尻にうっすらと涙を溜めて笑う悠宇。
「も~二人ともやめてあげなよ~」
楽しそうなクラスメイト。
木下と悠宇の距離が近い。
高梨に、くすぐったくて身体を捩った悠宇の頬が当たる。
こんなくだらないじゃれ合い、毎日誰かがターゲットになって盛り上がってるところを良く見るけれど・・
悠宇がされてるのを見たら何も考えられなくなって体が動いてた。
☆
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