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キャンプ30 決意
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やっと心が心臓が落ち着いてきた頃、光は僕を抱きかかえたまま歩き出した。
「えっ、ちょ…光……?」
突然歩き出した光にびっくりして落ちないように反射的に首へぎゅっと抱きしめながら素っ頓狂な声をあげた。
…まさか本当にお姫様抱っこでキャンプ場まで戻ると思ってなかった僕は絶句する。
一応、僕だって男だ。なのにこうも簡単にされると少なくとも胸が痛い。
とうの本人は何でもないような顔をして、降ろそうとはしない。
…ちくしょう
…じゃなかった、今はこんな事考えてる場合じゃない……
このまま帰っちゃダメだ。
…もう、逃げないって決めたんだ。
明日やろう、引き延ばすんじゃなく
…今日やる事が大事なんだ。
ぐっと手に力を入れる。
そして
「…もう、帰るの?」
と恐る恐る声を出した。
ーーーーーー
「…もう、帰るの?」
歩き出したその時、ギリギリ聞き取れるような小さくて弱い斗真の声が聞こえてきた。
そっと斗真の方をみると、目が少し潤んで俺を見上げていた。
…………
これは………非常にダメなやつだ。
視界的にもやばい。物凄くやばい。
帰るのが名残惜しい…そんなような顔だった。
一瞬で理性がぶっとぶ。
正気じゃなくなるのが自分でもよくわかる。
一度目を離した後、
「斗真は…帰りたくないの?」
とわざと意味深な笑みを浮かべてたずねるとその意味を理解したのかみるみるうちに顔が赤くなっていき…
「ち、違う…!」
と否定の言葉を述べた。
可愛い……
じゃあ、いいよね、という顔を作って斗真をみる。
とにかく、少しでも早く帰らなきゃならない理由がある。
なぜなら
………理性がもたないからだ。
ただでさえパーカー一枚の斗真を抱っこしてるこの状況はやばいのに、上目遣いされて……ムラっとした。
俺の気持ちを知ってか知らずか、無意識に人を煽るのをやめて欲しい。
これ以上我慢出来ない…キスを奪おうと斗真の顎に手を伸ばした、その時、、
「…た、ただちょっと…言いたい事があって…」
斗真の言葉で遮られた。
……………
真剣な顔をした斗真が真っ直ぐに俺を見据えてきた。
ギリギリのとこで理性をとどめる事が出来た。
……危なかった……………
また、羽目を外すところだった…
少し頭が冷静になる。
こんなに斗真に欲情してる俺って…
自分のこれからが心配になる。
…修行して鍛えれば少しでもこの欲望を抑えられるだろうか、、と本気で考えた。
伸ばした手の行き場がなくなって、とりあえず2、3回斗真の頭を撫でる。
……もちろん、撫でた時の斗真の気持ち良さそうな顔をみてさらに自分を追い詰める事になるとは思っても見なかった。
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