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小指の痛みは机の角っこのせい。
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「い"っあ"あああっ!!」
「?!…だ、だれ…?」
台所の方から叫び声が聞こえる。
どうやら声の主は台所にいるようだ。
恐怖心がありながらも、白李は台所ののれんを思い切ってくぐってみる。
すると、
「い"ってぇ……」
悶絶しながら足の小指を押さえ、横たわる智樹がいた。
(あっ…此奴は昨日、千早と…)
昨日のことを思い出すとカーッと頬が赤くなりそうだが、それよりも智樹の容体が気になるので声をかけた。
「だ、だいじょうぶ…か?」
白李はしゃがみながら智樹の顔を伺い、不安な顔をしていた。
「う?…あ、はい…」
智樹はいきなり現れた白李に驚き、間抜けな声を出してしまった。
しかし、普通に心配されていたようなのでとりあえず返事をしたが何故か敬語になってしまった。
それをみた白李は次の瞬間、
「ぶっ…ふはっ…ふふふ…あははっ!」
と大笑いしていた。
あまりにも間抜けな顔をして返事をする智樹に白李は思わず吹き出してしまったようだ。
「え?え?…?…俺の顔なんかついてる…??」
「いやっ…ふっ…ふ…ちょ、っと、おかしっ、ひっふははっ!」
腹を押さえながら笑い出す白李を見て、智樹は自分にどこか可笑しいところなんてあっただろうか?と焦り出す。
「お、おちつけっ!…な!、な?」
「す、すまっ…、…ふ、ふぅ…っ」
笑いすぎて息をするのも困難になっていた白李の肩に手を置いて、落ち着かせようとしていた。
「ふ…っ…、…あ、えと…」
「…あ、あの……先輩の…」
ふと我に返ると何も話すことが無いので無言になってしまう。
そんな無言の空気を切り裂いたのは、白李の一言だった。
「一緒に朝食でも作らんか?…いやなら別にいいのじゃが…」
「つ、つくる!」
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