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○月×日『気遣い』
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「おい」
こっそりと一人で教室を出るのは今日で三日目。
今日も矢野くんに見つからずに教室を出れたことに安心していたら、背後から強引に肩を掴まれた。
「なにコソコソしてんだ」
矢野くんだ。
見るからに怒ってる矢野くんの傍には女の子。
「ゆずのくせに俺に黙って勝手なことすんな」
それはここ二日矢野くんに黙って一人で下校したことを言っているんだろう。
「ごめんなさい…、でも…」
「帰るぞ」
矢野くんは僕の話しを聞かずに背を向けて歩き出す。
残された僕と矢野くんの彼女。
彼女は苦笑いを浮かべて矢野くんの後を追う。
僕は、寄り添いながら歩く二人の後を、少しだけ離れて歩いた。
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