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○月×日『お互いの1番』★
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部屋に入って、すぐに貪るようなキスをした。
服を脱がしあいながらベッドまで進み、倒れ込んだ後はお互いをきつく抱き締めあった。
矢野くんから石鹸のいい香りがする。
僕を待ってる間にシャワーを浴びてくれたんだろう。
「ぁ……、将平くん……帰ってこない…?」
「ああ、ちゃんと確認した。」
矢野くんが僕の脚を開いて、待ちきれないといった様子で顔を突っ込む。
「んんっ」
矢野くんの柔らかい金色の髪が肌を擽る。
さっきまでルーカスさんと一緒だったのに、今はこうして矢野くんといやらしい事をしてる。
できるなら全部忘れさせて欲しい。
そんな都合のいい考えは許されないけど、こうしていると何も考えなくて済む。
矢野くんだけでいっぱいになるから。
「んっ」
矢野くんの口内に射精すると、矢野くんが口元を手の甲で拭いながら顔を上げて、僕を見下ろす。
艶めかしい矢野くんの蒼い眼光にドキドキする。
「……僕も、」
体を起こして、矢野くんの性器に触れようとすると、その手を掴まれる。
「だから、ゆずはやらなくていいって」
…………このやり取り、何回目だろう。
「……昂平くん、僕もう気にしてないよ?」
「…………なんのことだよ。」
はぐらかすつもりだろうか。
「前に学校のトイレで初めてシた時のことだよ。」
「……、」
「しちゃだめなのって、気にしてるからでしょ?…………花村さんや山梨先輩にはして貰ってたくせに」
「っ、はぁ?」
矢野くんの顔 がカッと赤くなる。
半分冗談のつもりで言ったのに、この反応は事実ってことなんだろう。
「……ずるい。」
掛け布団に潜って、体を隠す。
「ずっ、ずるいってなんだよ」
矢野くんが覆いかぶさって、僕の顔を覗き込む。
「だって、僕だけしちゃダメなんでしょ」
「しちゃダメ……ていうか、あの時のゆず思い出すと抵抗があるって言うか……、……だってすげぇ吐いてたし」
確かに吐いた。
けどあれは仕方ないと思う。
「あれは昂平くんが無理矢理突っ込んだからだよ。」
「……ごめん」
謝って欲しいわけじゃない。
もうとっくに許してるし。
「ちゃんとゆっくりやれば僕だって上手くできるもん。」
「は?」
矢野くんの眉間に皺がよる。
「木崎さんやあの1年にしてやったのかよ」
「なんでそうなるの……っ?しっ、してないからっ」
……嘘じゃない。
ほんとにあの二人にはした事ない。
篤也さんにシックスナインを提案されたり、勃起しない歩くんに自分から提案したりしたことはある。
けど、実際したのはただ1人……将平くんにだけだ。
しかも将平くんに求められたわけじゃなく、自分から望んでしてた。
何度も。
これは将平くんのお世辞かもしれないけど、将平くんは僕が口を使って慰めている間必ず褒めてくれていたから、ちょっとだけど変な自信がある。
けどこれは僕と将平くん2人だけの秘密だ。
「……ふーん」
矢野くんが疑いの眼差しを向けてくる。
それに僕は頬をふくらませる。
「僕のことはいいでしょ、例えしてたとしても昂平くんだってしてもらってたんだからあいこだよ」
「…………まぁ、確かに。」
変な話だけど、これで納得してもらうしかない。
「……………………じゃあさ、ほんとに大丈夫ならしてくれるか?」
矢野くんが布団ごと僕を抱いて、甘えるように僕のうなじの辺りにグリグリと額を擦りつけてくる。
「ん、する。……したい」
矢野くんには布団に寝たままの体勢でいてもらう。
僕は布団から体を出して、矢野くんの下半身に顔を向けた。
勃起した矢野くんのは口に入りきらないから、まずはゆっくりと舌を使って愛撫する。
ビクビクと矢野くんの腰が揺れる。
まだ舐めてるだけなのに、気持ちいいんだ。
「ん……ぁ、」
めいっぱい口を開けて、矢野くんを迎える。
入りきらないそれを頬張るようにして、頬を突くように矢野くんのを出し入れして舌の上を滑らせた。
「ゆず……っ、やばい……っ」
びくん、びくんと、矢野くんの腰がさっきより大きく揺れる。
矢野くんの吐息も苦しそうで、僕の名前を呼ぶ声も甘い。
「ぅ…、ゆず……っ…」
「あっ」
夢中で矢野くんのを頬張ってると、突然矢野くんに腕を引かれてベッドに押し付けられた。
口内の急な喪失感に浸る間もなく、矢野くんが覆い被さるように抱きしめて来たかと思ったら、さっきまで頬張ってた矢野くんのパンパンに膨れ上がった性器が僕の体を穿いた。
「ああっ」
いっきにお腹まで突かれたかと思うと、矢野くんの腰が震えた。
「ぁ……ぁぁ……」
お腹の中に出されてる。
痙攣するかのように震える矢野くんの体を抱きしめながら射精を受止めると、まだ息の荒い矢野くんが顔を上げる。
何か言いたげな瞳に見下ろされたけど、僕は矢野くんの汗で張り付いた髪を指で整えて、形のいい綺麗な頬を撫でながら尋ねた。
「気持ちよかった……?」
お腹の中にいる矢野くんがピクンと反応する。
言葉より先に反応したそれに、体は正直だなと思った。
「すげぇ、良かった。たまんねぇよ。……またして?」
高評価な上におねだりまでされた。
よかった。
山梨先輩や茜さん……それに矢野くんが今まで関係を持ってきた女の子達に張り合いたいわけじゃないけど、僕が矢野くんを良くしてあげられる手段が増えて素直に嬉しい。
「…ぁ………、」
もうひとつ聞いてみたいことがあったけど、これはさすがに勇気がいることだから、言いかけて、口をつぐんでしまった。
けどもちろん矢野くんがそんな中途半端を許す訳もなく「なんだ」て顔で見てくる。
きっと言わないと言うまで見下ろされ続けそうだ。
「……ぼくが、……ぼくのが、1番よかった……?」
「……」
そんなことを尋ねられると思ってなかったのか、矢野くんがポカンとした表情をする。
聞いてしまったからには応えがほしい。
1番じゃないって言われたらショックだけど、さっきはまたして欲しいって言ってくれたし……
……1番になりたい。
「ゆずが1番にきまってるだろ」
「…………ほんと?」
「嘘なんかつかねぇよ」
「……うん、僕も。」
僕も、矢野くんが1番。
たぶん経験値でいったら篤也さんや将平くんの方が上だ。
それは、たぶん矢野くんにとってもそう。
僕より茜さんの方がテクニシャンだと思う。
けど、お互いを大好きな気持ちだけで何万点も加算されてると思う。
だから、きくまでもなかった。
お互いがお互いの1番なんだ。
「ゆず、愛してる」
「……ぇ、あ、」
愛……?
矢野くんにキスされて、言葉にできなかった。
好きだ、大好きだって、言われたことはあっても、そんな最上級な言葉……初めて言われた。
「んっ、んんっ」
キスされながらお腹を突かれる。
矢野くんが出したせいか、肌のぶつかる音と一緒にグチュグチュといやらしい音がする。
「ゆず、っ…すげぇ出てる」
「んっ、ぇ……?あっぁ」
矢野くんが僕のお腹の辺りに視線を落として微笑む。
釣られるようにお腹に視線を向けると、矢野くんに突かれる度に僕の性器から精子が飛び散ってた。
何度目なのか、お腹と胸にベッタリと痕跡をのこしてる。
「あっ、やだ……ゃ……恥ずかしぃ…っ」
「恥ずかしくねぇよ、すげぇ可愛い」
恥ずかしくて止めてほしくて矢野くんの腰に伸ばした手を、矢野くんに掴まれる。
逃げ場も止める術も無く、矢野くんに突かれて止まる事なく飛び散る。
矢野くんは「可愛い、可愛い」と言って見せつけるように腰を打ち付けてくる。
"愛してる"って、凄い威力……
「ぁあっ、昂くんっ、昂く……っ」
「……っ、う……ゆず、っ」
お互いの体をきつく抱きしめあって、一緒に射精した。
射精しながら、何度もキスをする。
汗と、唾液と……もうベトベトだったけど、気にせず貪りあった。
愛してるって、大人な言葉だと思ってた。
まだまだ子供な僕らが使うには、なんだか陳腐に感じてしまう言葉だって。
でも、違う。
僕も愛してる。
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