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○月×日『危機①』
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ふと目が覚めると、視界が真っ暗だった。
驚いて身体を起こすと、見知った部屋にいた。
「ぇ…、えっ?」
窓の外を見ると真っ暗だった。
オマケに雨まで降ってる。
「ど、どうしよ…っ」
慌てて時計を見ると深夜0時をとうにすぎていた。
サッと自分の顔が青くなったのがわかった。
「…まこと?」
「っ、ぁ…、篤也さ…、僕…っ」
慌てた僕の様子を寝ぼけ眼で見上げてた篤也さんも、ハッとしたように飛び起きて僕と同じように時間を確認した。
「ぁー、まずい…仮眠のつもりが…」
課題をしていた篤也さんだけど、居眠りした僕をベッドに寝かせて、自分も少し仮眠を取ろうと思ってそのまま一緒に寝てしまったと篤也さんは謝罪交じりに話してくれた。
「やだ、どうしよ…」
携帯を確認すると、両親と矢野君からの着信が数十件ときていた。
無断で日付が変わるまで外出したことがなかったので当然だ。
両親からだけではなく矢野君からも着信があるということは、矢野君も僕を探してくれているのだろう。
こんな時間まで何処にいたと問い詰められたら、両親には言えても矢野君くんには言えない。
パスワード変更なんてなんの意味もない。
こんな結果で矢野君にばれてしまう。
嘘をついたとしても、矢野君には見破られるに決まってる。
「まこと」
パニックに陥ってる僕の肩を、篤也さんが揺する。
「俺がなんとかしてやる。」
「ぇ…?」
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