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○月×日『その心のままに』
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山梨先輩に告白をして一日。
僕の心は驚くほど軽くスッキリとしていた。
先輩は僕を軽蔑するでもなく、すごく真剣に最後まで話を聞いてくれた。
僕の気持ちがこんなに楽になったのは、先輩の優しさに触れたからだろう。
先輩は真実を矢野くんに話すべきだと言った。
僕と篤也さんが関係をもった原因は矢野くんにもある。
矢野くんに秘密にしてる限り篤也さんからは解放されない。
篤也さんから解放されない限り矢野くんへの気持ちが穢されていく。
悪循環だ。
矢野くんに篤也さんとの関係を話したら、どういう反応をするかわかっていたから、ずっと黙っていた。
けど、雨の中僕を探しまわってくれた矢野くんにとって、僕が思っていた以上に矢野くんは僕を大事に思ってくれているのかもしれない。
だったら、真実を言おう。
長くは続くわけない関係だった。
恋人ではない、友達なのかもわからないこの関係に、終止符を打とう。
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