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「おじさん…なんでぼく…置いてったの?」
突然起きてきた有馬は、ぽろぽろと泣き出し俺に抱きついてきた。
俺はそんな有馬をつい可愛いなと思ってしまう。
だめだだめだ…ニヤけちゃだめだ
有馬は1人が嫌だと泣いていて、子供らしい感情に和んでしまう。
よしよしとなだめると有馬は安心したように抱きしめる力を緩めた。
今はもうすっかり落ち着いてテレビを見てるけど、時々ちゃんと俺がいるか確認している
……これが子供の癒しか
確かにこれは癒されるな。幼稚園の先生なんかはもう幸せなんじゃないのか?(安直)
「ねえねえ、おじさん」
いつの間にか側に来てた有馬に視線を移す。
有馬は好奇心いっぱいの目をしていて、謎の緊張感がはしった。
「おじさんはなんでいつもそれ着てるの?」
「ん?ああこれか」
有馬はどうやらおれがいつも愛用している寝間着用の着物が気になる様だ。
「これはな、雰囲気だ」
「ふんいき?」
「そうだ!おれは小説家でまだ若いからな。雰囲気から入っていきたい派なんだ。ほら、小説家って和なイメージがあるだろ?」
「うーん…ぼくあんまりわかんないや〜」
「そ、そうか…そうだよな」
「でもおじさんかっこいい!!似合ってるよ」
…っ!!
落ち込んでた気持ちが晴れた気分だ。
有馬の一言でこんなに喜べる俺は、今1番幸せなんじゃないだろうか。
有馬と3時のおやつを食べながらのんびりと過ごす。こんな日がずっと続けばどれだけ幸せなことだろう。
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