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「ふふっ、嬉しいなぁ」
1人で笑ってると一緒に食べてたヒロ君(広人)が不思議そうにぼくを見てきた。
「どーした?そんな笑ってー」
「いや、ぼくのためにがんばって作ってくれたんだなぁと思ったら嬉しくて……」
そう言ってまたまた笑ったらヒロ君が幸せなやつだなと言って一緒に笑ってくれた。
昼休みがおわって次はリレーのバトン練習をすることになった。
バトン練習なんてしたことがなくてオロオロしてたけどだんだん慣れてきて上手になってきたとおも…う。
「じゃー次は実際に走ってみるのでみんな自分の走るとこに行ってね」
「……っう」
やっぱり走るんだ……やだよぉ
「ありまーおれらこっちだぞー」
同じ場所のヒロ君がぼくにむかってブンブン手を振って教えてくれるけど正直行きたくないなぁ……
ほんとにぼくって驚くほど足が遅いんだよね……すぐ転けそうになるし…ぜったい笑われちゃうよ……
「おまえ、顔色悪いけど大丈夫か?」
「…っえ、そう…かな。でも大丈夫だよ」
ぼくの顔を覗いてきて心配そうに聞いてくれるけど今走らなかったらもっと迷惑をかけてしまう。それだけはイヤだった。
パンっ!
リレー(仮)が早速始まって練習のハズなのにみんな本番みたいに本気だった。
「み、みんな……早い」
「そーだな。おれらのクラスは早いやつが今回多いからラッキーだよな」
そうヒロ君は言って前にでていった。次に走るようだ。
「ヒロ君がんばって!」
珍しくぼくが大声をあげたら、こっちを見てニカッと笑ってくれた。
ヒロ君はいつも明るくてまだぼくがクラスに馴染んでなかったときに1番に気にかけてくれた人だった。
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