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「…やべぇ寝てた…」
ガシガシと髪をかきながらゆらりと起き上がる。
有馬を玄関で見送ってからつい二度寝をしてしまって気づいたらもう9時を回りそうだった。
…早く行かねぇと有馬が不安がるからなぁ
ぱしゃっと顔を洗ってドライヤーで髪を整えていく。まあ、もとから天パだから寝癖なんてわからんだろうけど…
いつもは甚平だけど、今日は普通のがいいよな…でも暑いだろうから涼しい格好で行きたいんだよなぁ…ハァ…
ウンウンと悩んだ結果、いつも通り甚平で行くことにした。
「…っと、弁当弁当」
あっぶね、忘れるとこだった!
暇つぶしにルーズリーフを持ってってなんかネタでもみつけてようかな。あと有馬用の菓子を持って完了だな
「…よしっ、行くか!!」
下駄をはいてカランコロンと有馬のいる小学校へと歩く。
「………」
「………………」
あちぃ……
こんな暑いなか……あいつらは…
尊敬にあたいするな…マジで…
サンサンと照らす日の光を手で遮りながら歩いていくと、だんだん人の声が聞こえてきて盛り上がってるのが想像つく。
何年ぶりかな……運動会なんて…
そもそも誰かのためにこんなに早起きして弁当なんて作ったのなんて生まれて初めてではなかろうか…?
「……はは、おれももう歳だねぇ」
かるく鼻歌を歌いながらポツリと呟く。
やっと校門前に来て、キョロキョロと周りを見渡すと、どうやら最初の種目に間に合ったみたいで1、2年生の大玉転がしが始まった。
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