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一旦家にもどり、風呂に入った後に車に乗った。
「おじさんって、車持ってたんだあ!」
「おう。いつもは家にいるし使わねーから庭の倉庫に置いてんだ」
俺の家の右側に車がギリギリ入る倉庫があり、そこから車を出す。
「おおすごい!おじさん大人だね!」
「……お前は今まで俺をなんだと思ってたんだ?」
助手席で目をキラキラさせてる有馬にそう呟くが、聞こえてないみたいだ。
「ちゃんとシートベルトしとけよ」
「はーい」
エンジンをかけ、家から離れる。
そういえば、有馬とこうして何処かに食べに行くのは初めてだな。
有馬は何が好きなんだ?オムライスとか?それともハンバーグ?
まあ1人で予想してても仕方ないか。
よし、聞こう。
「有馬はなんか食べたいもんあるか?」
「ん?んーとね、何でも…いいの?」
「おー、言ってみ」
「……お寿司好き、食べたいです」
おおお、言いにくそうだったから何かと思えば!!
この近くに安くて美味い寿司屋があったよーな……
「お寿司か、美味いよな!それにしても意外だ」
「…??なんで?」
キョトンとした有馬を横目で見ながらハハっと笑う。
「てっきりお子様ランチとか言い出すんだと思ってたからな」
「そんなに子供じゃないよ!!」
有馬は不機嫌そうに頬を膨らませそっぽを向いてしまった。
笑いをこらえながら謝るが、なかなか許してもらえそうになかったからツンと頬を突いて見ると、やっとこっちを向いた。
「……まだ怒ってる?」
内心焦っていたが、平常をつくろいそう聞くと、有馬の顔はまだすこし怒っていたのに頬はほんのり赤く染まっていった。
「………おじさん…いじわるだ」
「ははは、わるい」
「でも、僕はもう大人だから許してあげる」
「それはそれは…どういたしまして」
そんなやり取りを続けながら寿司屋に着き、有馬の機嫌はいつの間にか治っていて安心した。
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