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「これは一体どういうことだ?」
俺は今、担当の荒代に正座させられ怒ら…睨まれていた。
そして何故か有馬は荒代の隣に立って嬉しそうに笑っていた。何故だ??
「え、ええと…コレはだな?瀕死状態のまま封筒に入れて住所を書いてたら…」
「逆に書いてて自分のところのポストに入っていた、と?」
「…ッ!!」
俺が言おうとしたことを先に言うなよ!!!!そうだけど!!!!
俺が無言でぎこちなく頷くと、案の定ゲンコツがふってきて星が飛び散った。
「このアホ!!もう二度とこういう間違いはするなよ。今はポストだって中身盗まれやすいんだからな。…じゃあ俺は会社戻るわ」
言うだけ言って荒代はそそくさと玄関へと向かってしまった。
ほんと……悪いことしちまったな
きっと印刷会社にも掛け合って引きのばして俺の完成原稿を待っていてくれたのだろう。
しかもわざわざ家にまで来てもらった
今までは大体出来上がるとFAXで見てもらい、直しがあると赤ペンでつけてもらっていた。打ち合わせが必要なときはどこかの店とかが多く、家までは滅多になかった。
あーーーー
とりあえず……よかったーーー…
荒代がいなくなって、ふう…と息を吐くと、有馬が俺の前に立ってよしよしと頭を撫でてきた。
え、なにコレ……すげー可愛いんだけど
「もしかして、励ましてくれてるのか?」
「うん、おじさん僕のためにこんなに早くお仕事終わらせてくれたんでしょ?」
「あーまぁ…そうだけど。てか、なんでお前んな嬉しそうなの」
さっきからニコニコ笑顔な有馬を見つめると、ギクッと肩があがった。
はっ、やっぱ子どもは反応が素直な分分かりやすいもんだな
グイッと有馬の腰に手をまわし、痛くないように床へ押し倒した。いきなりのことであたふたする有馬を見ているのは何気に楽しい。
「えっ、え?お、おじさ…なに?」
俺の視線から逃れようと有馬が首を横にする。耳まで真っ赤になっているのがよく分かって逆効果だと思うんだけどそれ…w
クスッと笑って有馬の耳元に口を寄せる。
「お前、なんでさっきから嬉しそうだったの?」
「ッひぁ!あっ!ッ耳元で…喋らないで」
俺が息を吐くたびに、上擦った声をあげる有馬は俺の何倍も小さくて可愛くて仕方ない。
あーー……もういっそのこと年の差とか気にしねぇで食ってしまいたい……
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