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泉の秘密 vol.20
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~景斗 side~
土曜の朝早く
俺は目を覚ました
見慣れない天井に思わず派手に起き上がる
両隣を確認してしたが、誰も居ない
「……よかった〜…」
こないだ、というか一昨日。
見慣れない部屋に驚いて起きると
隣に知らない女が全裸で寝ていた事があった
酒のせいで、頭は割れそうな程痛むし
隣には全裸の女
そして極め付けに俺も全裸で
しかも…見知らぬラブホに居た
そんなこんなで、
またかっ⁈って思ったけど違った
俺の隣にあるベットの上には乃木志乃が居た
のそのそと布団から出て伸びをする
「ん─────っ……ふうっ…」
今何時だ?
部屋の壁にかかっている時計を見つける
「6時半……」
これは…早く起きすぎたな。
教師になってから俺は無駄に早起きになった
まるで、ボケたじーさんだな(笑)
洗面台に行って顔を洗う
洗面台は風呂の隣にあるから、昨日確認済みだ。
冷たい水が頬を打つ
それがとても気持ちがよかった
「コーヒーあっかな⁇」
キッチンでコーヒーを探す
俺はペットボトルに入ったコーヒーを期待してたが…
みつかったのはインスタントのコーヒー。
「乃木志乃ってほんとに高校生か…⁇
めんどくせぇなぁ…」
愚痴をこぼしつつもコーヒーを淹れる
腹減った。
飯作ろ。
なんの躊躇いもなく冷蔵庫を散策する
朝ごはんに適当なもんを選んで作る
数分で適当に出来た
これでも一人暮らししてるからな!
自ら用意したコーヒーと朝ごはんを人の家で勝手に食べる
一体なんなんだろうか、
この異様な優越感はw
ご飯を食べ終わるとやる事がない。
乃木志乃が起きた気配は微塵もないし
する事ねぇー…
◻︎ ◻︎ ◻︎
時間を潰しまくって2時間くらい
初めて寝室から物音がした
乃木志乃が眠そうにリビングに早足で来た。
眠いのに早足って…なんでだよw
変な奴
「あ、起きた?おはよーさん」
眠そうに目を擦っていた乃木志乃の目に
小さな落胆の色が見えた
……俺は悪もんですかぃ…
その後、乃木志乃に俺の作った飯を食わす
昨日は乃木志乃の作ってくれた分食べたし
これは、そのお礼みたいなもんだ
そう思って皿を出したが……
乃木志乃は一口食べるとポロポロと泣き出した
「ど、どうした?不味かったか?」
俺はそんなに変なものを出したのか⁇⁇
「泣くくらい不味かったのか…?」
「あれ、なんでだろ…」
本人には泣いていた自覚がなかったらしく、
驚いたようすで涙を拭う
「ま、不味かったのか…?」
「いえ……とても、美味しいです」
マジか。ちょい、照れる
「え、じゃあ美味すぎてカンドーしたのか?」
「そんな事ないですけど…」
「…だ、だよな……」
デスヨネ。
そーだろーと思ってたけど⁈
俺、今ダメージ500くらい受けた
「泉の…料理と、似た味付けだったので……」
乃木志乃がぽつっと呟いた
「また沢城かよ…」
言った後、声に出てた事に気がついた‼︎
「何か言いました?」
……あっぶねぇー…
聞こえてなかったみたいだ
「いや、……」
焦ったぁぁぁ…‼︎
「やっぱ、お前沢城の事大好きなんじゃねーの?」
必死に話題を変える
少々わざとらしいのは我慢しよう
「…………そうかもしれません」
「やっぱり〜って……え⁇嘘だろ⁈」
聞こえてきたのは予想だにもしない言葉だった
思わず声が裏返る
「本当、です。」
「ほ、ほぉ…」
ん⁇こーゆーときはどーするんだ?
俺になんて言えと……⁇⁇
「昨日、泉とケンカしたんですよ。
偶然俺が見たんです
が…後輩と…」
なんて言っているのかサッパリわからねぇ
今は…話せそうにねぇな。
「乃木志乃…。
今は言わなくて…いーから、な?」
頭を撫でてやると乃木志乃は少しさみしそうに
涙を零した
それから、20分くらいで乃木志乃は泣きやんだ
「も、だいじょ、ぶ…です」
「そうか」
乃木志乃から手を離す
ハッキリと言えばこの時少し名残惜しかった
「はい…ありがとうございます。」
「…で、話せそうか⁇」
微かに頷く乃木志乃は小動物みたいな愛らしさがあった
「泉と、昨日ケンカして…
泉はそのまんま実家に帰ったんです。
それがどうしても後味悪くて…辛くて」
「……へぇー…喧嘩ね。」
仲良さげなコイツらが喧嘩なんてできるんだな…
「泉と喧嘩したって、いつもはこんな辛くないんです。
なのに…今回は違うくて」
「それが、なんで沢城の事を好きって事になんだよ」
「…それは、……泉が他の子と一緒に居たの見て、それで、胸が痛くて…」
「あー、つまり…妬いたわけだ。
“ヤキモチ”ね、なるほど」
「や、やきもちっ⁈///」
乃木志乃が顔を赤らめる
「あれ?なんだよ、違うのか⁇
自分で自覚してっからそういう答えに辿り着いたんじゃ…」
「そっ……そ、うなんですかね…⁇⁇」
「なんでそこが疑問形になるんだよ(ーー;)」
「なんとなく…⁇」
「意味わかんねー」
やっぱり乃木志乃は変な奴だ
「すいませんねwww
なんだか……先生には何でも話せる気がします」
それは、つまり俺の事なんかなんとも思ってないと言うことか
…ま、それならそれで
燃えるからいーや。
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