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クリスマス特別編2
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「で、だ。お前なんでこんなヤバいもん作ったのか説明しろよ。」
テーブルの上に圧倒的な存在感を放ちながら置かれている鍋はぐつぐつと煮立っているものの、その、黒い。なにがどうしてそうなる。どろっとした黒い液体に、何やら野菜やら肉が放りこまれているように見える。ぶっちゃけ今まで見てきた弘のデスクッキングの中で一番ヤバい。
「お鍋をね?しようと思ったの。で、どうせなら祐介くんの好きなものぜーんぶ入れちゃえ!って思ったらこんなことになっちゃった。」
「俺の好きなもんって、」
「チョコ、チョコケーキ、チョコクッキー、肉、ラーメン、中華まん!」
「まって!!それ肉以外鍋に入れるもんじゃねーから!」
「大丈夫だよ、少し甘かったけど食べれたから!」
「今何故かお前が嘘つきってことを鮮明に思い出したわ。…チッ。しかたねーなぁ、もう。」
パチン、と割り箸を割って、鍋の中に埋れているなにかよくわからない塊(恐らく肉)をすくい取る。ふーふーと少し冷ましてから口の中に入れるとそれは地獄のハーモニー。ちらっと弘をみると、顔を真っ青にしていた。
「…まっずい。アホ弘。今度からは一緒につくろーぜ。」
「ちょ、ちょっと祐介くん、なにほんとに食べてんの?!死ぬかもしれないよ?!」
「はぁ?でも弘が作ったもんだしな。」
「……かっこつけ。明日お腹いたくなっても知らないからね」
「分かってんなら何で作ったんだよ!」
「だって今日、…クリスマスでしょ
?」
途端に顔がかあぁっと赤くなっていく弘。顔を隠すようにそっぽを向いてしまった。クリスマス?…うん、クリスマスだけど。料理をお前がする意味なんて何処にあるんだろう。しかも鍋。
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