アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
熱中症と 1
-
「あ、起きた」
「せんせー白雪起きたよー」
横から声が聞こえ顔をそちらに向けると女生徒が数名おり馨はギョッとした
「おー、わかった」
カーテンの向こうから鷹司の声がすると女生徒が馨に向かって声をかけてくる
「大丈夫?」
その問いにどもりながら答え頷く
何故自分がここに居るのか、何故周りを囲む様に女生徒が居るのかを考えるので頭がいっぱいだった馨に鷹司が答えてくれる
「本当に熱中症になってるとはな。心配したぞ」
そう言って鷹司がカーテンを捲り、中へと入ってくる
手には経口補水液を持っており馨に飲むよう指示をした
そして周りに居た女子達に礼を言い、グラウンドに戻るように伝える
「えーーー、先生はー??」
「俺は白雪の様子をしばらく見てるよ。他の先生達とよろしくやってこい」
不服そうな女生徒達を立ち上がらせ保健室から追いやる鷹司
「白雪が倒れたって言うから手伝ってあげたのにご褒美なし〜?はくじょー!!」
「じゃあ後で購買のジュース買ってやるよ」
楽しそうな会話がカーテン越しで聞こえ、馨は身体を起こし少しはだけたシャツを直し身体を冷やしていた保冷剤を抜き取る
「んー、私ジュースいらないから白雪と話したいな~〜」
1人の女子がそう言い出し馨は驚く
するとほかの女子達も賛同しだし鷹司は重いため息をついた
「それは俺じゃなくて本人に許可を取りなさい」
そう言うと同時に女生徒達が保健室へと戻ってきカーテンを開け馨の顔をじっと見つめだす
目で訴えている。許可しろと…
「だ…大丈夫だけど…」
小さな声で答えると女生徒達はすごい勢いでガタガタと音を立てて椅子を用意したりベッドに直接腰掛けてきた
「いつもなら飲み物で満足するのに今日はなんで白雪なんだ」
鷹司も渋々カーテンの中へと戻ってき女生徒達に問いかける
「せんせーが話すと案外普通って言うから話してみよーと思ってさ」
この前の職員室での会話だと馨は思い空笑い
鷹司も同じことを思ったのか失笑し、女生徒達に条件を伝える
「白雪も起きたばかりだからあまり無理させないようにしろよ。あと質問攻めとか大声も禁止だ」
「せんせー厳し〜」
「そうだそうだ〜」
女子に慣れてない馨はそのノリについていけるか、余計な散策まで入れられたらと心配になった
が、余計なお世話だったのかもしれない
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
85 / 104