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修学旅行2
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まだまだ夏なのではないかと思う位茹だる暑さの中で馨は電車を乗り継ぎ学校へと辿り着く
他学年の生徒は登校している中に紛れて学校内へと入ると不思議そうな瞳を向けられるが決して話しかけられはしないので気が楽だった
(先生も引率でいないのかな…ってまたあの人の事考えてる)
不意に胸がチクリと痛みそんなことを考えている自分に呆れてしまう
校舎の中へと入ると廊下の角から女子の黄色い声が聞こえ馨の耳を見事に貫いた
「せんせ〜!!2年のに一緒に行ったんじゃなかったの〜!!」
「先生は居残り組のお守りだよ。言っただろうこの前」
「忘れた〜でもいてくれるなら楽しみ倍増って感じ」
「嬉しい〜!!1週間先生の顔見れないんじゃないかって話してたんだぁ〜」
誰の会話かなんてもう気にならない馨は自分の存在を隠しながら鷹司に色目を使う女子達の後ろを通り過ぎる
それに気づいたのか鷹司が不敵に微笑むと女子達をあしらいながら馨に聞こえる位の声量で言い放つ
「居残り組は先生と1週間“一緒に“勉強が出来て嬉しいだろうな」
「……っ!!」
鷹司の声が言葉選びが馨の五感を擽った。聞かなかった事になんて馨の頭はもう出来ない
(わ、わざとだ…わざと俺に分かる様に!!)
自分に聞こえる声量で自分だけに向けて一緒を強調する様に伝えられた馨の頭の中は理性とは裏腹に悦びを露わにした
(1週間一緒に、授業…だめだっ考えちゃ!)
発情期が近いから情緒が安定してくれない。熱に浮かされたみたいに体が熱くなっていくのが自分でも分かる
「…っぁ……ッッ!」
頭の中で繰り返される鷹司の声すら快感で漏れる声を両手で抑えながら馨は急ぎ足で廊下を駆けると近くのトイレへと駆け込んだ
馨の走り去っていく様子を横目で見ていた鷹司は少年のような無邪気に微笑みそれを見た女子達が今日1番なのではないかと思うほど大きな悲鳴をあげた
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