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学校 4
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馨や棗はいつものように登校しHRを終えるとクラスで授業を受ける
学生ならして当たり前の行為だ
(…古典。面倒だな。)
古典の教科書を机の中から取り出すと馨は机に頬杖をつきつまらなさそうに窓の外を眺めた
クラスの他のメンバーみたいに馨は戯れたりしない。棗は人当たりがいいし、優しいから男女関係なく信頼が厚いが、それとは真反対の馨は何をしても1人が多い
別に人が嫌いなわけではない。
察されたくないのだ…Ωという事を
このクラスには比較的βが多かった。αは生憎いないらしく、勘づかれる危険はなさそうだったが、Ωというだけでひどい仕打ちを受けかねない
だから、避けるために誰とも戯れたりしないのだ
学校にチャイムの音が鳴り響き、古典担当の教師が入ってくる
「じゃあ、授業、始めるぞー」
開始の礼を席につくといつもみたく授業が開始された
目の前に立って授業をしているのは古典教師の鷹司 新(たかつかさ あらた)
今年から馨達、2年の古典の担当になった高学歴の持ち主で、教師生活3年(今年からうちの高校に来た)という短い間で様々な事を塗り替えていった俗にいうエリート、多分…αだ。
それに、中々のイケメンで生徒からも女教師からも人気が高い
職員室では鷹司の机の周りにいつも女生徒が輪を作り調理実習で作った料理や菓子を渡したり、古典が解らないと猫撫で声で擦り寄り教えてもらったりしている
(…あーぁ、つまらない)
ノートにくだらない落書きを残しながら、真面目に授業を受けてる姿勢を彼に見せる
すると、不意に目の前で教科書を片手に朗読をしていた鷹司と目があった
ビクッッ
「……っ??」
鷹司と目があってものの数秒なはずなのに、馨の身体に異常が現れだす
(…あ、やばい。これ…ってまさか…)
息があがり、手足が震えだし、身体の中からどくどくと熱くなる
「…っ!! …はぁっ…」
甘い香りがやんわりと漂いだし、不安と羞恥で押しつぶされそうになる
(だめだ…教室から…出ない、と。)
震える足をなんとか立たせると、片手を上げ鷹司に向かって言う
「…せ、んせ。…たいちょ、悪いんで…保健室」
「…ん?っあ、おい!!」
鞄から薬の入った袋をひったくると急いで教室を出て、廊下を駆けだす
(ウソだ。…なんで?)
「……ど、してっ、 …はぁっ…っん」
発情期(ヒート)が来るんだよ…
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