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午後 1
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昼食を食べ終わると、馨は教室に戻り自分の席へと着いた
「……。」
話しかけに来るクラスメイトは誰もいない
(別に…いい。)
別に気にはならなかった。元々こんな感じだ
チャイムが鳴り響き、クラスメイト達がぞろぞろと席につきだす
「席つけー、授業始めるぞー」
ガラリと扉を開けて鷹司が姿を現す
目線を下げ、目を合わせないようにする
「……。」
なんだか、自分が悪い事をしたみたいな気分になり嫌になる
(なんで自分が…)
仕方のない事なのかもしれないが、此処から逃げ出したい衝動に駆られ変な汗が出た
「起立―、…礼。着席。」
クラス委員が号令をかけ、全員がそれに続いて動く
「んじゃ、前回の続きから行くぞ。……。」
鷹司の声と共に授業が始まりだす
少し低めの声と切れ長の目、薄い唇、シュッと締まった体に教科書を持つ筋の出た綺麗な手…
何処から見ても有無を言わせないくらいの容姿
(……格好よくはあるんだよな。一般的に…)
ちらりと彼を見ては、すぐに窓の外に目を向けた
(…夏か)
正直、夏は嫌いだ
暑いのに体調が壊れやすくなる
何よりも気がかりなのは、発情期とそれが重なった時だ
(…でも、今来たから秋までは来ないか。)
今は6月…来る頃はきっと9月だろう
(心配はない……はず)
そう思って、視線を前へと向けると
「……。」
鷹司がこちらを向いていた
(まずい…っ!!)
慌てて黒板に書かれた文字を写していると、おもむろに彼の足が動いた
それも…自分の方に
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