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放課後 1
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放課後、帰る支度をしている時
「馨っ」
「……どうしたの、棗?」
棗が馨の名前を呼び、此方へと駆け寄ってくる
「俺この後、部活のピンチヒッターに呼ばれてて、でなくちゃいけないんだ。…一人で帰れそうか?」
(あ、そんなことも言ってたっけ…)
保健室に弁当を持ってきた時にボソリと呟いていた気がする
「うん、平気。そこまで子供じゃない」
身支度を済ませると、笑顔で棗を送った
「気をつけろよ?…色々と物騒だから」
「うん、そうする」
それだけ言うと棗はクラスメイト数人と共に教室を出て行ってしまった
(…さてと、俺は帰ろうかな。)
学校に残ってすることもないし、暗くなる前に帰った方が身のため…
足早に教室を出ると、下駄箱へと向かった
靴へと履き替えると馨は駅へと向かって歩きだす
外部活の人達が練習に勤しむ中を静かに歩く
(…大丈夫、大丈夫。)
落ち着かせながら歩いてると、目の前に同じ制服を着た男子生徒が数人、立っていた
(邪魔だな…)
すっと横を通り過ぎようとすると、その肩を掴まれる
「っ!!」
「白雪馨…だよな」
伏せた顔をのぞき込むようにして生徒の一人が名前を聞いてきた
「君にちょっと用があるんだよね…。来てもらってもいいかな?」
「ぁ…あの、急いでるので…」
「ちょっとだけ、ちょっとだけだから、さ。…ね?いいよね?」
親しそうに見えて威圧のある言葉…
(怖い…)
正直な感想だった
返答に困っていた次の瞬間…
肩をがっしりと捕まれ、身動きを取れなくされる
「っ!?あのっ!!」
「…静かにしなよ。大人しくしてれば悪いようにはしないから」
そして、されるがままに連れていかれた
(…棗っ!!…助け、てっ)
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