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まさかの展開 4
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馨は部屋を出ると少しふらつく足取りで、音のする方へと向かう
鷹司が料理をしているのだろう
(料理とか出来るんだ。…以外、でもないか)
職員室とかで、弁当を広げている光景はよく目にするし、手作りの何かを教員達に振舞ってる姿も稀に目にした
(…….料理、か。)
ぽつりと心の中でそんなことを思い、部屋の扉に手をかけた
そろ~……
そんな効果音が付きそうなくらい静かに、ゆっくり扉を開ける
「……。」
キッチンの方には鷹司が着々と料理をしているのが見えた
(……絵になるな。)
不意にそんなことを思ってしまい、頭を左右に振って考えをとっぱらう
(ないないない。絶対にない。)
「何してんだ?そんなところで」
馨の不可解な行動を目にした鷹司が、笑いをこらえながら声をかけてくる
「…っ!!べ、別に何も…してないです。」
見られたことが少し恥ずかしく、馨は思わず余った袖を使って顔を隠した
「そうか。…そこ座れ。もうすぐできるから」
鷹司に指示され、馨は大人しく言われた通り食卓の席へとつく
そこには様々な和食料理が並べられていた
(…すごい。)
「残りもんしかなかったけど、まぁ…こんなもんだろ?」
コトリと音を立て、鷹司が馨の目の前に茶碗と味噌汁の入ったお椀を置く
「いつもこんな感じ何ですか…?」
正直に問を投げかけると、向かいの席に座る彼が、微かに笑いながら答える
「いつもはこんな豪勢じゃないし、食べないって日もあるからな。今日は客人がいるからだよ。」
客人とは多分馨の事だろう
「肉じゃが、鮭のみぞれあんかけ、んでもってこっちが菜の花の和え物。飯はこだわってんの使ってるからどれ食っても旨いと思うぞ」
指さしながら、料理を紹介し終えると鷹司は両手を合わせて「いただきます」と一礼した
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