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モヤモヤ 3
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「っっ!?」
見られたくない所を見られ、馨の身体は硬直しだす。
「なんか変なことされなかったか?」
「う、うん…。平気…。」
頭にのせられた手が後頭部を伝い、首筋にかかる。
「…っ」
首元の髪をかき上げられ、そこに跡がない事を確認すると棗はやっと安心した様子を見せた。
「安心した。何にもされてないのは確か見たいだな。で、なんで鷹司なんかに?」
「ちょっと、体調が悪くなってそれで…その…。」
昨日の出来事を棗に話すわけにはいかず、なんとか誤魔化そうと脳を働かす。
「それで?」
「たまたま定時で帰った俺がそれを見つけて、様子を見てから家に送り届けたの。別にいかがわしい事は一切していないから、安心してよ。番犬くん。」
棗が詰め寄ろうとした時、馨の身体は棗から離れ後ろの男性にもたれ掛った。
ふわりと香るグリーンノートの香りの香水…
「鷹司先生…。」
鷹司の笑顔とは裏腹に棗の顔が少し歪む。
「な、白雪?」
「ぇ…ぁ、はい…。」
触れらただけなのに、そこだけが燃えるように熱くなり馨は小声の返事しかできなかった。
「ほら、本人はこう言ってるよ?」
「俺は貴方の事を信じてなんかいません。でも、今回はこいつに免じて信じます。失礼します。」
「あ、棗…っ」
棗が強く拒絶をし、馨の手を取ると後ろを向いて校舎の中へと入っていってしまった。
そんな後姿をみては楽しそうに笑う鷹司。
(面白くなりそうだな…。)
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